“Kids Helping Kids”を合言葉に、子ども達の描く絵で世界中の子ども達へ精神的・物質的な支援を行なうNPO法人「子供地球基金」
自身の運営する幼稚園での「子どもも自分の役割を社会に果たす」という教育の一環として始まったボランティア活動に多くの賛同者が集まり、この団体を設立したのが、本日登場のスゴい人。
現在では、アスクルや無印良品をはじめ多数の企業の商品に、子供地球基金の活動で描かれた子ども達の作品が使用され、支援の輪は拡大を続けている。
彼女の目指す社会とは?
さあ・・・特定非営利活動法人子供地球基金 代表 鳥居晴美様の登場です!
「愛こそが原動力」
現在の私からは想像できないかもしれませんが幼い頃は、内気な子でした。(笑)
家のすみの暗い部屋に閉じこもって一人でずっと絵を描いているような子でしたね。
大学を卒業するまで大人しくてあまり目立たなかったのですが、そんな私を変えたのが出産でした。
ものすごい難産で、母子共に死にかけたのです。
朦朧とした意識の中で、お医者さんと看護師さんが「今日で病院の看板をおろさなきゃならないな・・・」と話しているのが聞こえて、「私もう死ぬんだ」って思っていました。
その後、運よく私も息子も助かったものの、私が特異体質であることが分かり、第二子の出産はできないと言われました。
息子に兄弟ができないので社会性を身につけにくいのではという不安がありました。
私はその焦りもあり、早いうちから息子の成長に一番良い幼稚園を探しました。
しかし、なかなか納得のいく幼稚園は見つからず、5人ほどのプロフェッショナルな先生方と共に幼稚園をつくりました。
幼稚園は、子供にとって最初の社会です。
人種や国籍の違い、ハンディキャップなども含めて多様性を認め合い、自分の個性を表現できる想像力豊かな人間に育てたくて、アトリエのような環境で、子ども達にのびのびと表現させる教育をおこないました。
この幼稚園での情操教育の一環として行っていたのが、今の子供地球基金の活動の前身です。
子ども達には、3食ごはんを食べるのと同じように社会に貢献するのが当たり前の事だと
幼い頃に知ってほしかったので、子ども達が楽しみながら社会貢献をする方法の一つとして、「絵を描く」という活動を始めました。
私たちの活動を見た方が新聞に記事を書いてくださり、その記事を見た方が協力をしてくださり、特に広報活動はしていなかったのですが、自然と活動が日本から世界へと広まっていきました。
内気な、働いたこともない専業主婦で、人脈も資金もなかった私が行動できたのは、すべて息子への愛が原動力でした。
今後は、こういった活動が必要ない平和な社会になる事が希望ですが、私のライフワークとして死ぬまで続けていきたいと思っています。
そして、私個人としては、子ども達が自由にのびのびと表現している姿を25年間見守ってきましたが、私自身が絵を描きたくてウズウズしています。
生きることは、そのものが瞬間芸術だと感じています。
小さい頃からの夢でもあったアーティストとして絵を描いていきたいです。