1980年、一橋大学在学中に書いた小説『なんとなく、クリスタル』が文藝賞を受賞。100万部を超えるベストセラーとなった。
2000年秋から2期6年間長野県知事を務め、47都道府県で唯一、債務残高を6年連続で減少させ、プライマリーバランスも7年連続黒字化。
年率5%を超える実質経済成長率を達成した。
2007年から12年は参議院議員、衆議院議員を務め、2014年には『33年後のなんとなく、クリスタル』を出版。なかにし礼、ロバート キャンベル、山田詠美、壇蜜、菊地成孔、福岡伸一を始めとする各氏に激賞される。
現在はY&T研究所を立ち上げ、全国での講演や勉強会を通じてムーブメントをおこしている。
さあ…
作家
一般社団法人Y&T研究所 代表理事
田中康夫様の登場です!
「You are the Hope for Tomorrow」
微力だけど、無力じゃない。
子どもの頃から耳学問でしたね。
自宅にきた母親の友人に「おとなしい坊ちゃんですね」と言われて、三歳になる前の僕は「猫かぶってるんです」と答えた。前日の夕食時に両親が「あの人は猫かぶってるのよ」と話していたのを聞いて、意味は判らないけどこういう時に使うのかと思って口にしたと(爆)。
小学校2年から高校まで長野県で過ごし、予備校で再び東京へ戻ってきました。
『なんとなく、クリスタル』は、一橋大学を卒業直前に停学になった時に書いた作品です。
就職も決まっていたし、親は「まったく…」と嘆きました。
桜の花を眺めて「かなしいなぁ」と僕も思ったけど、まあこれも得がたい人生の経験だと考え、生まれて初めて小説を書いてみました。
僕の上の世代の学園紛争や米軍基地の中の話とは違う、高度消費社会を生きる周囲の若者を、以前から描いてみたかったので。
僕は基本的に人生設計とかが苦手なんです。
だって、どんなに綿密に計画を立てても、世の中はそれ以上に複雑な想定外の歯車が動くものでしょ。
そして、どんなに楽しい時も、悲しい時も、一分一秒は同じように過ぎます。
ならば目の前の現実から目を背けず、きちんと見据えたほうが、自分の糧になるんだよねと考えるのが僕なんです。だから、少なからず人に裏切られても、それを見抜けなかった自分の問題だと。
1995年、阪神・淡路大震災の4日後に大阪で調達した50ccのバイクにまたがって被災地に入り、避難所やテント村を回るボランティアを一年余り続けました。
小説では書けなかった「社会的な物語」を『神戸震災日記』として出版しました。
僕は恋愛もボランティアも政治も行政も同じだと思っています。
自分がしてあげたい事ではなく、「相手が望んでいる事は何かな」と考えて、やってみる。
外れることもあるけど、合致した時には「イッツマイプレジャー」という気持ちが大切。
あなたの望んでいる事が出来たから、私の喜びになる。
それが心の潤滑油になり、社会の潤滑油になると思うのです。
「イデオロギー」とは無縁の新しいムーブメントとして、2015年にはY&T研究所を立ち上げました。
出来る時に出来る事を出来る所で、一人ひとりが出来る限り。
全国各地での勉強会や交流会を通じて、新しいコミュニティが生まれたり、新たなビジネスが生まれたら、数字には換算できない確かなHappyだなという想いで行っています。
◆田中康夫ポータルサイト
http://www.nippon-dream.com/
◆一般社団法人ワイアンドティ研究所
https://www.your-hope.jp/