大ヒット映画やアニメに生命(いのち)を吹き込むスゴい人!

本日のスゴい人は、
『トランスポーター ザ・シリーズ』の主人公
フランク・マーティン(クリス・ヴァンス)や
『アイアンマン』のトニー・スターク(ロバートダウニーJr)をはじめ、
『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)、
『クレヨンしんちゃん』(野原ひろし)、
『鋼の錬金術師』シリーズ(マース・ヒューズ)の声も演じている。
声優プロダクションを自身で立ち上げ音響監督まで務める彼は、まさに声優業界のトップランナーと言えるだろう。
そんな彼の現在があるのは、ある心がけのおかげだという。
彼が日々心がけていることを教えていただきましょう!
さあ・・・声優 藤原啓治様の登場です!

「いつでもブレイク寸前という気持ち」

舞台や映像というジャンルからキャリアをスタートしたが、所属劇団との方向性の違い、また家庭の事情もあって、将来に漠然とした不安を抱いていた。
ちょうどその頃、知人に声優プロダクションを紹介された。
アニメの映像に合わせて登場人物の声を録音するアフレコなどの仕事を任せていただく機会が増えてきた。
25~26歳の頃だったと思う。
「声優」という職業に対する知識はあまり無かった。
元々、アニメなどもあまり見たことがなかったため、仕事をする上での変なこだわりもなかった。
スタッフに指示されるままに素直に打ち込んでいた。
“自分はこれ”というスタイルにこだわりがなかったからか、どんな役でも自然と頼まれれば挑戦してみた。
仕事は次第に増えていった。
この頃から職業を問われると声優と答えるようになっていた。
27歳の時に、オーディションでクレヨンしんちゃんの父、野原ひろし役に抜擢された。
このアニメが大ヒットしたおかげで、声優界でも名が通るようになってきた。
いわゆる、突き抜けた瞬間である。
このことで、良い面と悪い面が生じた。
もちろん、名前が売れたことはいいことだし、あの役がなければ今の自分はないかもしれないが、ある種固定のイメージがついてしまったことも事実であった。
野原ひろし役というとその3枚目のキャラクターイメージがあまりにも強くて、違うタイプの役で選ばれにくくなってしまった。
そこで、「藤原啓治は芝居の幅があるのだ」ということを見てもらうために、毎回アフレコのスタートは、望まれている芝居はせずにわざと違う種類の芝居をしてみせた。
もちろん、その後ダメだしをもらうのであるが、その工夫があってか「藤原は芝居に幅がある」と認められるようになってきた。
今回の『トランスポーター ザ・シリーズ』の主人公フランク・マーティンなどは、キャラクターイメージを固定される事を嫌い、工夫した結果といえるのかもしれない。
今目指していることは、自社の声優プロダクションで若手が育ってくれること。
若手を育て、自らの意思で引き際を決めたい。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう