KRUMPはダンスのジャンルの一つであるが、そのスタイルは、日本で一般的に知られているHIPHOPやJAZZなどとは大きく異なる。
日本でなじみのあるダンスは音楽に合わせた振付を踊るが、KRUMPで決まっているのは足を踏む・胸を前へ出す・腕のスイングこの3つの動きだけ。それ以外は、振り付けではなく、自分の思いを体で“表現”するのだ。
日本になじみの無いこのスタイルは初期にはなかなか受け入れられず、苦労をしたことも多かったと言う。
さあ・・・KRUMPER、JUN aka Twiggz様の登場です!
「飛び込む勇気」
KRUMPとの出会いは、映画「RIZE」。YouTubeにUPされていた短い動画を見て、衝撃を受けました。子ども達の体を通して表現される魂の叫びが伝わったのです。
当時僕は、HIPHOPの日本の大きな大会での優勝経験もあり、スクールの講師として生徒も多数抱えていました。しかし、ダンサーとして順調に歩む一方で、迷いもありました。
チームの仲間が歌にも挑戦することになったのです。仲間に誘われて挑戦してみたものの、マイクを持ってステージに立った時に、自分がしたかった事はこれなのか?と疑問を持ちました。
そんな時にKRUMPを踊る人を見て、忘れかけていた「学びたい!」というフレッシュな気持ちが蘇り、KRUMPの本場であるLAに行く決意をしました。
2週間のLA旅行で、KRUMPの創始者であるTight Eyezに会うことが出来ました。彼のダンスを見て、また家族のように寝食も共にする日本にはないFamilyという彼らの生活スタイルを見て、もっとKRUMPのことを知りたいと思い、1年間のダンス留学をしました。
彼らのFamilyの一員として、練習・生活を共にしダンサーネームTwiggzをもらって日本に帰って来ました。
しかし、日本でなじみのあるダンスと違って、KRUMPには決まった振り付けはなく音楽に合わせた動きでもありません。激しい動きが、ただ暴れているように見られてしまい、KRUMPはダンスではない、とはじめは認めてもらえませんでした。でも、それを認めさせてやる!と言う反骨心こそが、僕がKRUMPを続けてきた理由だと思います。
ダンサーとして生きるのはとても大変です。ダンスで生きていくと言った時、家族にはとても反対されました。認めてもらえたのは、つい2、3年前くらいですね。
それまでは、お金にはならないし、体も酷使して、いつやめるの?といつも言われていました。
だから、自分のスタジオの発表会に親を呼んでそれを見て認めてもらえた時は、本当に嬉しかったですね。
失敗してもやり直せるし、経験が、その次の自分を作ります。若い人には失敗を恐れず、やりたい事に飛び込む勇気を持って欲しいですね。
今は、KOB ent.という非営利の団体を立ち上げ、そこで5歳~30歳くらいまで20名ほどでKRUMP、エンターテイメント、社会貢献を軸に活動をしています。KRUMPの本質を崩さずに分かりやすく伝えていくのは非常に難しいことですが、これからも、より多くの人に知ってもらえるような活動を続けていきたいと思います。