日本を代表する長寿番組“笑点”で笑いを取り続ける落語家

日曜日の夕方放送される、長寿番組“笑点”。世界28カ国で放映される日本を代表する番組である。

その“笑点”に出演するお茶の間で大人気の落語家が本日登場する。

仕事の全く無い時期を経験し、酒に溺れ、体を壊した辛い時期を乗り越えた。

さあ・・・三遊亭好楽師匠の登場です!

 

「落語ほど楽しい商売はない」

10人家族、6番目四男坊として池袋に生まれました。

子供がみんな小さい頃、警察官の親父が脳溢血でたった1日で亡くなっちゃったんです。私も小学校3年から高校卒業まで一日も休まず、朝夕新聞配達をしました。お陰で、体が丈夫になりました。

親父がいないので、曲がった人間にならないようにとおふくろは本当に厳しくて包丁や裁ちばさみが飛んできたんですよ(笑)

そんな厳しいおふくろが、毎晩、自分の部屋でくすくすげらげら笑っていたんですね。何だろうと思ったら、それがラジオの落語番組だったんですね。

小、中学校の時は、母親の側で「面白いね!」と毎晩、落語を聞きました。

おふくろの影響で自分は落語が好きになったんです。

毎日落語漬けの生活だったので自然と落語を覚えてしまいました。

小さい頃から人を笑わせるのは好きでしたから、『やっぱり落語が好きだなー』と落語家になることを決意し、八代目林家正蔵師匠の所に弟子入りしました。

2つ目に昇進して所帯を持った途端に、全く仕事が無くなり、正月から元旦まで毎日1年間一升の酒を飲んでいた時期でもあり、急性肝炎で1ヶ月寝込んでしまったのです。飲み代のツケもかみさんが働いて払ってくれました。

苦しい時に育ててくれた師匠の女将さん、おふくろ、かみさんには生涯頭が上がりません。この三人のお陰で落語をしていられるので、本当に感謝しています。

仕事がなくてもこの商売は大好きで「辞めたい」と思ったことは一度もないですね。

破門も23回されました。あの故談志師匠が13回だから多分、一番破門されたと思います(笑)

落語の伝統芸は、他の伝統芸と全く違います。他の師匠の所で習っても一銭もお金を取られません。その代わり、誰に教えても一銭ももらいません。

師匠になったら、弟子に教え、ご飯を食べさせます。

お客様が寄席に来て満足して帰ってくださるだけで、疲れが取れます。お金じゃないんですね。

笑点は、落語家を全国に紹介する為に本当に必要なんです。

笑点に出られているのは、運の良さがあるのかもしれませんが、出るからには、責任があります。

夢は、弟子や後輩の為に自分の財産を使って寄席を建てることですね。

今まで自分が受けた先輩達からの恩を後輩に返していきます。

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