ナースから建築家へ、医療と患者の橋渡しをプロデュースするスゴい人!

ナイチンゲールに憧れて看護師に。

続けるうちに、癒しや治療だけでなく、環境を整えることが看護において重要だと痛感した。

看護師からインテリアデザイナー、そして建築家へと転身をした。

イタリア留学から帰国した後は、一級建築士にも挑戦した。

日本全国の病院を設計するだけにとどまらず、病院のイメージからインテリアやおもてなしまで総合的にプロデュースする。

女性のみのスタッフチームで病気でない人も行きたくなる女性の為のクリニックを設計している。

さあ・・・株式会社 ドムスデザイン、代表取締役 戸倉蓉子様の登場です!

 

「病気でなくても行きたくなる病院へ」

小学生の時にナイチンゲールの伝記を読んで看護師さんに憧れました。

看護師になり、2年半大学病院の小児内科にお勤めしました。

看護学校時代にナイチンゲールが書いた看護覚え書に、

『陽光、暖かさ、静かさ、新鮮な空気、清潔さが病人を治すのに大切なこと。看護とは環境を整えることである。』と書いてあったんです。

彼女は、環境学者だったんですね。

ナイチンゲールに倣って、身のまわりにある環境から変えていこうと試みたのですが、ことごとく、周りから反対を受けました。

小児科の子供たちに喜んでもらいたかったのに、1人のナースができることの限界を感じました。

夜勤明けのしらじらとした空を見た時に、「看護師を辞めよう。ここを出て自分で何かできることを始めたい」と思いました。

決断は早かったのですが、次を何も考えていなかったので1年くらい働けませんでした。

仕事がなく、お金も減っていく中、自分の目標が見えなくて暗中模索した時期が一番つらかったです。

自分はどこにも必要ないんじゃないかと考え込んでしまい、家に引きこもっていました。

でも心の中で『外に出ろ。』と言っているような声が聞こえて、生活を変えようとお野菜を買いに出かけた時にフルコミッションのインテリア事務所の求人が目に飛び込んできました。

思い切って就職しました。飛び込み営業も楽しかったです。

営業と言うよりは、相手にお得になる情報を差し上げて喜んでいただきたかったんです。

3年くらいそこで働いた後、必要に迫られて二級建築士になり、その後イタリアにデザイン留学。

帰国後働きながら、一級建築士の試験を受けました。水曜日、日曜日は朝から夜まで学校、歩きながらでも勉強をしていました。信号が赤になったら豆本を開きました(笑)

打ち合わせが5分遅れたら、その時間を利用して問題を解いていました。

今は、女性のためのより良い環境の産科をつくりたいと考えています。

建築家となった今は、看護師をしていた経験も生かし、環境や医療も含めて医師と患者さんの橋渡しをしていきたいと思っています。

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