子どもの頃、漫画やアニメの主人公に憧れたことはないだろうか?
本日登場のスゴい人!は、9歳の時に読んだ漫画「空手バカ一代」に魅せられて“武道”の道を志した。
まるで漫画の主人公のような強さを誇り、22歳のときに史上3人目となる百人組手を達成し、24歳で全世界大会の優勝も果たした。
彼の志す“武道の精神”とは?
さあ・・・国際空手道連盟 極真会館 館長 松井章圭様の登場です!
「劣等感が己を強くする」
子どもの頃から、人に強制されたものは長く続きませんでした。
音楽好きの父親の影響で、ピアノを習わされていましたが、「ピアノなんて、女の子の習い事だ!」と、1年でやめてしまいました(笑)
空手の道を志したのは「空手バカ一代」の漫画を読んで衝撃を受けたからです。
主人公が実在しない漫画の世界ではめずらしく「空手バカ一代」の主人公のモデルは、実在する大山倍達という人物。自分も頑張れば大山倍達のようになれるのではないか、と思ったのがきっかけです。
私にも言えることですが、空手や格闘をやっている人には気が小さい人や内向的な人が多いものです。
人間も動物。常に欲求に突き動かされる。自分の弱さに劣等感を持っている人程「強くなりたい」という欲求が強いんですよね。
私も、2つ上の優秀な姉と比較される度に強い劣等感を抱いていました。でも、だからこそ、ここまで頑張れたのだと思います。
私が入門した当時の極真空手道場は、まさに“封建社会”。帯が上の人には口も聞けない、自分より1日でも早く入門した人は全員先輩ですし、先輩から言われたことにはすべて“押忍!”で答えなければいけません。
本当に辛くて「やめたい」と思った時もありましたが、「極真空手は自分でやりたいと思って始めたこと、ここであきらめたら自分の存在意義がなくなってしまう!」
と自分に言い聞かせ、ここまで続けてくることが出来ました。
私を生み育ててくれた両親、そして、“空手家としての私”を生み育ててくれた大山倍達総裁には、本当に感謝しています。
毎朝、他界した母と大山総裁に線香をあげることを欠かしたことはありません。
両親や大山総裁への感謝の気持ちを忘れず、100年続く組織の礎をつくることが私の責務であると思っています。
これからも大山総裁や極真から得た恩恵や学びを次の世代に伝えていき、体育を通じて社会の健全化の一助になれるよう邁進致します。