“こういう食品流通の仕事は、すごく大変なので絶対やめたほうがいいですよ。”
“ま、僕らもライバルは作りたくありませんからね。(笑)”
こう、笑ってジョークを飛ばす男こそ、日本で最大級とも言える”オイシックス”を立ち上げた男。
僕らが普通に使っているサービスは、すべて、誰かの努力と情熱の上に成り立っている。
この男の想いとは?
今年、東京の恵比寿に実店舗も立ち上げた今や、飛ぶ鳥を落とす勢いのオイシックスの社長とは?
さあ・・・高島宏平様の登場です!
「体によくていいものを簡単に手に入る社会にしたい」
そんな思いで、起業しましたが、創業当時は、自転車操業でしたね。
大変なことは多々ありました。
創業2年目にそれまで委託していた配送センターが営業不振で業務停止!
やっとお客様が増えて注文が増えてきたときに今週配送できなくなれば、当然信用はなくなりますし、お客様が離れてしまう。どうにかしなくてはなりませんでした。
もともと資金調達は、1、2ヶ月分しかありませんでしたから、配送を止めればもう会社としてやっていけなくなります。
その問題が発覚した時にどうしたかといいますと、よくやる手法ですが、まず大量のお菓子を買ってきて、みんなでお菓子を食べながら、ミーティングをしました。
会社存亡の危機にかかわっているのは、直感的に誰の目にもあきらかだったので、歯を食いしばって頑張ろうが、楽しく頑張ろうが、乗り越えないと沈没するというは明確な状況だったんですね。
だったら、つらいつらいっていうよりは、他の人が体験できないこの経験を楽しむしかないよねといってテーマ曲も決めました。
当時、缶コーヒーのCMで流れていた スティビー・ワンダーの“TO FEEL THE FIRE”でした。
当時は、昼間は普通の業務をして、夜は配送センターできゅうりとかを袋に詰めていました(笑)夜中に疲れ果てるとみんなでこのテーマ曲の「ファイアー!!」と椅子の上で叫んだりしていました。その状況を打破するために、毎日配送センターで1ヶ月以上も家に帰れない社員の家族から、捜索願いが出たこともありました。
このトラブルを乗り切ったことで、会社はひとつ強くなったと思います。
「俺たちが徹夜で頑張れば、どんなトラブルも乗り越えられる」と。仲間には感謝しています。
今、日本に足りないのは、社長を支える経営メンバーだと痛感します。
社長は一人ですが、社長を支える経営メンバーを考慮にいれた起業も大切ではないかと思います。