バックギャモン世界選手権でアジア人初のチャンピオンになったスゴい人!

今回は、日本初のバックギャモンプロ選手であり、「バックギャモン世界選手権」においてアジア人初の世界チャンピオンに輝いたスゴい人が登場する。
彼がこのゲームに出逢ったのは高校生の時、将棋部の先輩に紹介されたのがきっかけだった。
すぐにハマり、ほとんどの時間をバックギャモンに費やすようになった。
競技を始めて2年目に運よく日本チャンピオンになったことでさらに競技にのめり込み、生活が変わっていく。
日本人初のプロ選手になったが決してプロを目指していた訳ではなく、時間を全てそれにつぎ込みたかった。ただそれだけだった。
家から出ずにほぼPCの前で過ごす、周りから見れば、ほとんど引きこもりと変わらない日々。
そこからどのように世界に飛び出し、世界チャンピオンになっていったのか?
さあ・・・バックギャモンプロプレイヤー 望月正行様の登場です!

「明けない夜は無い」

バックギャモンを始めて2年くらいで「日本チャンピオン」になった。
これが1つの転機になったのだと思います。
まだ競技人口も少なく、運にも恵まれて優勝できたのですが、この称号に恥じないような実力を身に着けなければという気持ちが強かったです。
プロになった当時は学生だったからプロという意識もなくて、また身軽だったこともあって、バックギャモン中心の生活が出来たのだと思います。
バックギャモンに時間を使いたいから、アルバイトもしない。
昼夜問わず、PCの前でゲームの研究をする日々。
はたから見れば、完全にひきこもりでしたね(笑)
最低限しか使わなくても、それでもお金も全く無くて、友達から借金するようなこともありました。
しばらくして日本ではこれ以上のスキルアップは望めないと感じ、アメリカに武者修行へ。
でも、当然お金がないので友達みんなに事情を説明してカンパしてもらい、やっとお金を工面しました。
西海岸からニューヨークまで、英語も大して喋れないのにゲームボードだけを持ってバックパッカーのように3か月かけて移動しながらその地域ごとにクラブに行って、賭けバックギャモン道場破りの旅。
集めたお金は大した金額では無いので「負け続けたらその場で旅が終了」という状況でしたが、当初の予定である3か月は何とか続けられました。
この体験は大きな財産となり、日本タイトルを何度も獲り、自分自身が「強くなっている」という感覚は持てるようになりました。
しかし、世界大会ではなかなか勝てない。
出場するにもお金がいる。借金も膨らんでいく。
バックギャモンをこれ以上続けられないという状況に陥りました。
自分が勝てると思っているのに結果が出ない。
そんな時期が2、3年ありましたが、本当に精神的に厳しい時期でしたね。
もうバックギャモンを中心とした生活は続けられないと諦めかけていました。
もうこれで最後にしようと出場したラスベガスの大会で連戦連勝となり、何と2部門で優勝してしまいました。
海外の大会は賞金も大きいので、借金も一気に完済。
これは本当に奇跡的でした。
結果が出なくて苦しい時期があっても、「いずれ成功は得られる」と自分を信じて続けていくことがとても大切だと思います。
今はトッププレイヤーの1人として、人間はどこまで強くなれるのかを追求しています。
強くなるのは自分一人だけでできることではなく先人たちの積み重ねの上に成り立っているので、その立場に立ったからには責任があると思っています。
そして引退したらこれまで以上に普及活動に力を入れていきたいと思います。
バックギャモンは5000年前から老若男女を問わず遊ばれてきた楽しいゲーム。
日本でももっと広めていきたいですね。

◆ブログ
http://blog.goo.ne.jp/mochy3_8

◆日本バックギャモン協会
http://www.backgammon.gr.jp

※上記サイトは、一部携帯では見られない可能性があります。

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