東日本大震災で被災した子供達に楽器と音楽を届ける“楽器forKids”を立ち上げ、支援を続ける本日登場のスゴい人。
幼い頃に渡辺貞夫さんに憧れて15歳でサックスを始め、どうせやるなら先生に習いなさいという親の勧めで雲井雅人氏に師事し何故か学芸大学音楽科声楽専修へ進学。
在学中にジャズの名門バークリー音楽大学から「学費・生活費・渡航費を出すからバークリーに来い」と奨学金を受け1年間留学。
現在は演奏のみならず指導者としても活躍し、音楽の世界の「曖昧な部分」を明解する執筆も行っている。
さあ・・・プロサックス奏者 楽器forKids 代表 武田和大様の登場です!
「挫折はチャンス」
米国留学で問題解決法が大きく変わった。
狙った音を出そうすると「そこを狙うからだめ」と師匠は言った。
日本人は盲目的に何度も挑戦して、“まぐれ当たり”を繰り返し身につけようとする。
でも師匠の言葉から見つけたのは、「狙う的の真ん中をわざと外して、色々な“違う”をできるように」でした。
始めから極小の目標点だけを狙わず、“違う”を“楽しみながら”感覚の目盛りを細かくし目標点を含め、どこへも自在に行けるように。
これは他の分野でも応用できるでしょう。
課題山積な学生時代でしたが当時は夢中で楽しいばかり。
むしろプロになってから、より厳しい課題に触れる度に勉強を深めてる。
山が立ちはだかると解決法を考えるのにワクワク。挫折はチャンス。
そんなある日、東日本大震災が発生。
予定されてた東北ツアーは中止。
珍しく観たテレビに映ったのは、被災地にサッカーのユニフォームとボールが届けられ、1ヶ月ぶりの練習再開を喜ぶ子達の笑顔。
楽器を失った子達も沢山居るはずと気付いた。
子供達は支援から取り残されがちでPTSDの心配も深刻。
厳しい日常を離れナニカに夢中になる放課後は大切。
すぐに届けたい。
吹奏楽やビッグバンドで使う管打楽器はとても高価。
募金してもすぐには買えない。
twitterで「押入れに眠った楽器を届けよう」と呼びかけた。
楽器を贈りたいが宛先が判らないという声が多く届いた。
ランドセルや食品での供給過多を見て、まずは必要としてる人に繋がるのを目指して二晩でホームページを公開。
2011年4月には10名ほどの協力者と修理ボランティアも集まり、6月末に30余りの楽器を届けられた。
それ以来ほぼ毎月、車に沢山の楽器を積んで子供達と音楽と笑顔の時間を過ごしてます。
今は軽音楽楽器・邦楽器までも扱ってます。
直接の相手は大人でも地域の子供達の笑顔に繋がるなら支援対象にしてます。
行政などの支援が届き難い相手を優先してます。
勿論、大変ですが好きでやってる事だし、自分しか出来ない事だから、とにかく楽しい。
子供達にはヤリタイ事を諦めて欲しくない。
一人でも多くの人が笑顔で明日を迎えられるよう、自分にできる事を見つけ続けます。