40歳で独立し2000人の大家さんを救った賃貸トラブル解決者のスゴい人!

倍率1200倍の突破術

6年の苦悩から司法書士へなるも

夢はドラマ化し社会へ還元

本日登場するスゴい人は、2000人の大家さんを救った賃貸トラブルバスターの司法書士!
野球を知らない女子大生がスポーツライターになると宣言し、1200倍の倍率をくぐりぬけオリックス・ブルーウェーブ球団に広報担当として新卒入社! 退社後、結婚し専業主婦となるが、離婚後はシングルマザーの傍ら司法書士を目指した。お嬢様生活を一切捨て苦しい生活を味わい苦労し続けた先に待ち受けていたものとは!?
常にこれまでの生活から一転する間逆な人生を歩み続けている様に思える彼女が未来に目指すものとは!?

さあ…
超現場主義の司法書士
章(あや)司法書士事務所 代表司法書士 太田垣 章子様の登場です!

パワフルな台湾時代

父親の仕事の関係で5歳になる頃、台湾に行きました。
当時の台湾は台北ですら水牛が闊歩して、未だ纏足の方がいるような時代で。
おつりを誤魔化されても、騙される方が悪いという様なエネルギッシュな国でした。
姉は日本での快適生活からのギャップから学校往復のみ。一方の私は、言葉がわからなくても現地の人と嬉々として遊んでいました。
自分の性格を形成したのは、あの台湾での生命力みなぎる環境が起因していると思います。

日本語への憧れ

台湾にいた時は日本語に飢えていて、祖母が送ってくれた本を穴が空くのではないかというぐらい読んでいました。作家に憧れたのはその頃です。
『詩とメルヘン』で大賞を頂き、やなせたかしさんの絵入りお皿を貰ったこともありました。
大学時代は雑誌社で原稿を書くアルバイトをしました。
沢木幸太郎さんの大ファンで、スポーツライターになりたいと思いました。でも野球ですら王さん長嶋さんしか知りません。
ちょうどその時、阪急がオリックスへ球団譲渡。オリックスは法人向けリース事業が主で一般顧客を対象にしていない会社だから、きっと広告宣伝部が弱いだろうと思ったのです。

倍率1200倍の突破術

オリックスが球団代表を一般公募した時に、一緒に球団職員として応募しました。
プロ野球を内側から見てやるか!くらいの気持ちで応募したのに、受験人数は多いし回りは超一流大学の人ばかり。一次試験はまったくできず、受かる気配はありません。急に入社したくなって、思い切って宮内オーナー宅に
「私は企画して原稿も書けます。だから球団広報誌は1人で作れます。私を取らなきゃ損だ!」という内容の手紙を送りました。すると1200倍の倍率を見事合格!
でもさぁ大変! やるしかないので、キャンプから選手と同行。たったひとりで球団広報誌の企画、取材、原稿書きに印刷チェックと3号を並行して作業して、さらに年に一度のYear Bookの制作や、電車用告知ポスターの手配とまさに寝ている以外は全部仕事生活でした。
3年半これ以上やることはないくらい仕事をやり尽くし、退職後はお見合いで病院経営者と結婚。今までできなかったガーデニングや料理、友達とのランチ、初めてのんびりとした生活を専業主婦として楽しみました。だけど子どもを出産し、離婚をすることに。

30歳、生まれて初めてのお勉強

生後6か月の子供を、1人で育てていかないといけない。
仲間が原稿書く仕事を紹介してくれたのですが、子育てをしながら筆一本で生活し続けるのは厳しいと感じていました。
離婚手続きでお世話になった女性弁護士に司法書士になる相談をしてみると「いいんじゃない」と一言。
その言葉に勇気をもらいスグに予備校に申し込みに行きました。
子どもを保育園に預けて週3日の予備校通い。
最初は債権者、債務者の意味すら理解できず小テストは0点ばかり。

これまでの豊かな生活から一転

半年間は実家暮らしでしたが肩身が狭くて実家を出ました。
会計の事務員をやりながら、子どもと二人で生まれて初めての貧乏生活。
食費・光熱費・雑費それぞれ1万円の月3万円極貧生活。
平日は子どもを寝かしつけ23時から3時間勉強し6時には起床の毎日。
土日に勉強したいけど子どもも私と遊びたい。万年寝不足で、身体は鉛のよう。いつまで経っても試験に受からず、お金もなくてゴールも全く見えない生活でした。交差点に立っている時に、車が突っ込んできたら楽になれるのにな、そう思ったことは何度もありました。

6年の苦悩から司法書士へなるも

勉強を始めて丸6年、ようやく5回目の司法試験で合格。
これでやっと貧乏生活から逃れられるかなと思いきや、履歴書を30箇所送っても
36歳 実務経験ゼロのシングルマザーは面接すらしてもらえません。
初めて面接をしてくれたのが、以前働いていた中野事務所でした。
とにかく1ヶ月無給でのお試しを提案し、私はやっと雇っていただけました。結局給料は払われたものの、税金引かれると手取りは15万円で以前とほぼ変わらない。
これだと子どもが大学に行きたいと言っても到底行かせられない。
自分で取ってきた仕事の売上4割を特別手当として支給してくれるというので、とにかく土日は不動産会社に飛び込み営業をしました。だけどどこも門前払い。心折れそうになったとき、たまたま飛び込んだ会社が家賃滞納に悩んでいると知り、司法書士が解決できることを伝えました。とはいえ知識はあっても今までやったことがない案件。
仕事帰りに訴訟手続きの本を5冊くらい買って必死に勉強したのが、賃貸トラブルの専門家になるスタートでした。

40歳で独立するもスタンスは変わらず

私は一生、中野事務所で働くつもりでした。
でもある時「お前は独立してできるタイプだ。今の勢いで独立しろ、ダメだったら戻って来て良いから」と中野先生が背中を押してくれたのです。
独立の不安もありましたが、有り難いことに初年度売上は3000万円になりました。
独立直後から「賃貸トラブルの太田垣章子」の認知度を上げるため、全国賃貸住宅新聞に営業し頂いた連載枠は今でも続いています。未だにトラブルの現場にも行きます。現場を熟知しているお陰でセミナーは、立ち見が出る時もあります。
今では全日本不動産協会など公的な会から依頼を受けることも多くなりましたし、大手不動産会社の研修や家主さん向けのセミナーで年70回ほど講師をしています。
最近は高齢者の賃貸受け入れが厳しい時代になったので「R65プラス」という会社も仲間と設立しました。我々で借り上げ、高齢者の見守りをしながらお住まいいただく、オーナーも安心できる賃貸事業になっています。

夢はドラマ化し社会へ還元

家賃を払わない人の中には悪い人もいます。
だけど貧困連鎖の中で生まれ育った子どもや、今まで頑張ってきたが一度使った消費者金融で歯車が狂ってしまった人もいます。
賃貸トラブルの現場に入って、無戸籍の子がいることもあります。
「助けてと」声をあげる事さえ出来ない現実を、多くの人に知って欲しいと思っています。そのためには本が原作となりテレビドラマ化されたらいいなと。そうすれば一般の人々にも、原状を知ってもらえます。もしドラマ化され収益が出たら全てシングルマザーの支援に使う予定です。
たまたま合格できて極貧生活から抜け出せたので、支えてもらった人への恩返しという意味でも、社会に還元したいのです。

取材を終えて

まさか、この日本で無戸籍の子が存在するとは想像した事さえなかった。
賃貸トラブルという切り口で太田垣さんが出会ってきたドラマの数々は実際に今の日本で起きている事である。著書の中にはゴミ屋敷の話も出て来るが、かなり衝撃的な生活シーンが沢山出てくる。これから益々貧富の差が激しくなると言われている日本で自分の隣人がそうならないとも限らない。マンションオーナーさんに限らず一般の方にも太田垣さんの著書を読んで貰いたい。そして、マツコ・デラックスさんと対談することがドラマも含め一般の人に一番普及されるのでは!?と話されていたが是非、実現して頂きたい。

プロフィール

太田垣 章子(おおたがき・あやこ)
章司法書士事務所
代表司法書士

大阪生まれ、台湾育ち。大学卒業後は学生時代のライター経験を活かしオリックス・ブルーウェーブの広報として勤務。
退職後、専業主婦となるが離婚がきっかけで司法書士を目指し5回目の試験で合格。
司法事務所で働いた後独立を決意し平成18年に太田垣法務司法書士事務所を開業。
平成22年に章司法書士法人を設立し、2000件を超える賃貸トラブルをはじめとした問題に取り組んでいる。

http://www.ohtagaki.jp/

著書「賃貸トラブルを防ぐ・解決する安心ガイド」 http://amzn.to/2G0fd0Y

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