14歳にして単身アメリカへ
スターブランド立ち上げ2年間の苦悩と努力
ON・OFFせずにボリューム調節!
ブランドという言葉をご存知だろうか?
商品に対する価値やサービスが顧客にしっかりと届き、共感や信頼を得ることができ、他社と差別化できる事である。
元々は牧場主が家畜などに焼印を施し、他社の家畜と区別するために行われた行為が由来と言われている。
ブランド戦略は非常にお金がかり大手企業だけが行うものと思われてきたが、昨今、中小企業や更には地方創生にも活用されている。
今日は中小企業のブランド戦略ブームを作り出したスゴい人が登場する。
講演・セミナー数は年間100本以上。年間出張日数は320日。全国各地を駆け巡り、幼稚園・薬局・自治体など、様々なもののブランディングを手がける発想とパワーはどこから生まれてくるのだろうか!
さあ…
ビジネス書のベストセラー作家/コンサルタント
村尾隆介様の登場です!
人と違う発想を褒められて育った
僕は小さい頃から敢えて人と違うことを選択していました。
小学4年生の作文の授業で、原稿用紙のマスに字だけでなく挿絵を描き、段落も自由に使ったら先生に怒られました。
その先生には怒られたけれど、10人に1人くらいは褒めてくれる大人がいました。
それが身近にいる親や祖母で、人と違う発想を持つことを褒めてくれました。
14歳、単身でアメリカへ
常に人と違う選択をしている子どもを、大人は型にはめようとしますが、僕の家族は尊重してくれました。
逆にこのまま日本の社会にいると僕の個性が失われると思って、中学2年の夏休みにアメリカのサマースクールに行ってみる?とチャンスをくれました。
英語もわからなかったから、英語の質問に対して全て日本語で返して、語尾に「ベイベー!(baby)」をつける「ベイビー作戦」を考え乗り切りました。
サッカーとスケートボードと“ベイビー作戦”で友達も増え、人気者になりました。
帰国し親にどうだったか聞かれた時、「全然大丈夫だったよベイベー!」って答えました。
それならばと、1週間後に日本の中学をやめて、アメリカの中学に入学し、大学卒業までアメリカで過ごしました。
本田技研に就職、4年で辞めて1回目の起業
就活も一切してないのに、僕の噂を聞きつけ本田技研からスカウトがきました。
初めは興味がなく断っていたけれど、親の説得もあってアメリカを引き上げて本田技研の青山本社に入社。
中近東・北アフリカのマーケティング・営業業務に携わりました。
親にチャンスをもらい国際人になれたのだから、サラリーマン生活は3年以上5年未満と決めており、4年で退職し起業しました。
始めたのはサプリメントの輸入販売事業。
インターネット中心で、大手のショップに飛び込みで営業に行き販路を拡大。
サプリメントブームに乗り、すぐに成功と言えるレベルに達しました。
でも僕はサプリメント屋さんになりたかったわけではないので、29歳で会社を売却し売却益で暮らしていました。
仲間の助言で2回目の起業
仕事もせずフットサルだけしている時、フットサル仲間が「引退するのは早すぎる!君がサプリメントビジネスを成功させたのは、1日目からブランディングを真剣にやっていたからだ!そのブランディングノウハウを広める仕事をするべきだ!」とアドバイスをくれたんです。
当時、ブランディングというと大企業だけという時代に、中小企業がブランディングで成功したのが珍しかったのでしょう。
スターブランド立ち上げ2年間の苦悩と努力
最初の2年間はものすごく辛くて、大変な時期でした。
製品とお金の交換はすごく簡単だけど、コンサルティングという空気の様なモノとお金の交換はめちゃくちゃ難しかった。
ましてや中小企業のブランド戦略なんて、当時は必要ないと思われていたので、ゼロから作り上げていくのはすごく大変でした。
「営業しないことがブランディングだ!」と謳ってしまったので、営業も宣伝もできない。自腹を切ってでも講演会をさせていただいて、自分の考えを伝える機会をたくさん作っていきました。
アドバイスやアイデアは目に見えないので、手にとって触れられるモノがユーザー心理的に重要だ!と思ってニュースレターを郵送したり、ブランド戦略キットを作ったりしました。
苦しいけれど、1本に絞る!
貯金が減ってゆき不安になった僕は、同時に再就職先も探していました。
でも最初にアドバイスをくれた仲間がそれを聞いて「中途半端な気持ちだから成功しないんだ」と本気で叱ってくれました。
その後、再就職先という退路を断ちました。
その時から自社の仕事を、ブランド戦略を日本に広めることで、中小企業の経営者を楽にしてあげたい!という「社会の任されごと」として捉えるようになりました。
すると、本気度が文章表現の中に現れ、お客様に伝わり始めました。
挫折期間は恐らく起業家は誰もが経験すると思うのですが、その挫折期間には成功に通じる鍵も隠されているのです。
色々な団体の顧問になったり、複数の仕事を掛け持ちしている人を良く見かけますが、業界の第一人者を目指すのであれば1本に絞ることも重要だと思います。
初めてのお客様は業界の模範店舗になる
最初のお客様は、僕の考えに乗ってくれた茨城県の小さな薬局でした。
一回引き受けたら絶対に成功させなければいけない。
どんなに時間がかかろうが、どんなに足が出ようが、本気で手を尽くしました。
今ではお陰様で厚生労働省が見学に来るくらい、業界の模範となる調剤薬局になりました。
最近手がけた仕事は、人口たったの7500人、山形県の朝日町を町ごとブランディング。
3年間住民票を移して朝日町に住みながら町長と二人三脚。
メディアにも多く取り上げられました。
自分が離れた後に衰退するのは忍びなかったので、スポーツ用品のミズノに声を掛けてミズノに町を丸々サポートしてもらう流れを作りました。史上初のことでした。
今では役場も農家も、みんなミズノ製品を着ていますよ!
ON・OFFせずにボリューム調節!
どうやったらアイデアが生まれるのか?とよく聞かれます。
いつも根底にあるのは、こうしてあげたら喜ばれるな、便利だなっていう気配りです。
僕は「気配り=アイデア」と考えていて、別にアイデアの神様がいるわけではないし、アイデアの本を読んでいるわけでもないです。
気配りや周りを盛り上げることの中にアイデアが隠れているので、普段から10%増しで気配りできる方になっていただきたいです。
仕事とプライベートをON・OFFとスイッチのように切り替えるのではなく、ボリュームのように考えてみるのをお勧めします。
完全にOFFせずにボリュームを緩めるような感覚をもてば、休みの日でもアイデアのアンテナは立っています。
週末に得たアイデアを月曜日に生かせる人!
人と違うこともどんどんやるべきだと思うし、少数派で居続けることもやめないでください。
必ず応援してくれる人がいます。
どうか、そのスピリットを失わないでください!
日本の将来
海外生活が長かったせいもあり、日本人の良い点、悪い点が手に取るようにわかります。
品質の良し悪しではなく、ブランドで商品を選ぶ若者も増えています。
世界の情報が入ってくる時代になり、ブランディングは非常に重要になります。
お客様に正しく自社製品やサービスが伝わることで売上も上がりますが、働く従業員の帰属意識も高まります。
中小企業が元気になる事が、日本が元気になることなんです。
これからも多くの人にブランディングの楽しさと可能性を伝えて行きます。
取材を終えて・・・
村尾さんとの初対面の瞬間には、インターネットで見ていたイメージを遥かに凌駕したインパクトがあった。
仕草や口調は、もはや日本人ではない。
だからと言って嫌味は全く無く、むしろ非常に親しみに溢れている。
人と違うことを嫌う国民性である日本から、村尾さんのような飛び抜けたスペシャリストが生まれたことは、何よりご家族に感謝したい。
日本の教育の中では我が子の個性を失ってしまうと感じ、守り続けてくれた家族の愛に応えようと自らの道を進み出された村尾さん。
そして、苦労して手に入れたブランディングノウハウを必要としている経営者に提供されている。
是非、ご興味のある方は著書をはじめ村尾さんのノウハウに触れて頂きたい。
プロフィール
村尾隆介(むらお・りゅうすけ)
小さな会社のブランド戦略を手掛けるコンサルタント。
スターブランド社の共同経営者・フロントマンとして全国をプロジェクトで飛びまわる。
ネバダ州立大学教養学部政治学科を卒業後、本田技研に入社。同社汎用事業本部で中近東・北アフリカのマーケティング・営業業務に携わる。
退社後、食品の輸入販売ビジネスで起業。事業売却を経て現職。
その成功ノウハウを、小さな会社やお店に提供している。
講演会・セミナーは年間100本を超え、そのエンタテイメント性の高さと分かりやすさから、ファンやリピーターが実に多い。
社会活動にも熱心に取り組んでいる。
◆村尾隆介 公式ウェブサイト www.ryumurao.com
◆スターブランド ホームページ http://www.starbrand.co.jp
著書
◆『だれかに話したくなる小さな会社 - 「社会モテ」するブランド戦略』(かんき出版) http://amzn.to/2sr2MVJ
◆『小さな会社のブランド戦略 ~ 「生き方」と「働き方」が一致するビジネスモデル ~』(PHP研究所:ビジネスブックマラソン大賞受賞) http://amzn.to/2t0NLqG
◆『My CREDO』(かんき出版) http://amzn.to/2rpEBqH
◆『安売りしない会社はどこで努力しているか?』(大和書房) http://amzn.to/2rpTI3o
他著書多数
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