日本で唯一のプレゼン・コンシェルジュのスゴい人!

劣等感の塊

夫のお陰で転機が訪れる

話さなくても夢が叶う

学生も社会人も資料作成からは逃れられない。
いかに相手に分かりやすく理解してもらおうと四苦八苦している人も多いのではないだろうか?
相手を説得できる資料作りのポイントを知りたい!
そんな、かゆい所に手が届く答えを持っている人が“プレゼン・コンシェルジュ”である本日のスゴい人。
彼女は2008年から今日までプレゼンに特化した書籍を12冊出版し、海外でも翻訳され出版されている。
プレゼン・コンシェルジュとなったスゴい人はどんな社会人生活を送ってきたのだろうか?

さあ…
イー・プレゼン
天野 暢子様の登場です!


劣等感の塊

今ではプレゼン・コンシェルジュと名乗っていますが、以前の私はコンプレックスの塊でした。
出身校も知名度の低い地方私立大学ですし、就職活動は見事に全部落ちました。
唯一内定を頂いた企業からは卒業直前の2月に突然の内定取り消し連絡。
アルバイトをして生活するなんて発想がない時代、世間体を考えると就職しないなんてありえない。
ゼミOBの会社で枠が空いたと聞き、スーパー縁故で3月頃にやっと就職先が決まったのです。
入社したのは広告代理店の支社で雇用形態は社員ではなく契約社員でした。
6年ぐらい働いた頃、社員になりますか?なりませんか?と言われたので社員登用試験を受けたのですが不合格。
そのまま契約も切れ、働き口が無くなりました。

記者への道

1社目での仕事は広告代理店の媒体部でした。
当時週休二日は珍しく、給料は安いけれど週休二日だからと勧められました。
コピーライターに興味を持ったので、宣伝会議のコピーライター養成講座を通信で受講しました。
2社目の転職活動はインターネットもない時代なので雑誌や新聞の求人広告を見て活動しました。
書く仕事に就きたいと思っていたのですが、広島ではなかなか書く仕事がないのです。
そんな中、物流業界の業界紙が広島支社で記者を募集されていて採用して頂きました。
業界は男性社会なので女性記者は珍しく、すぐに名前は覚えて頂けました。
しかし、現場は完全にガテン系。
深夜に高速道路で行われる警察の抜き打ち過積載チェックに同行したり、時間が無いのでドライバーに囲まれて大衆食堂で食事をしたりしました。
自分でどんな取材記事を作るか日々考えて行動するのは楽しかったです。

プランナーの仕事

通信講座で受講したコピーライター養成講座を活かしたいと思い、3社目は求人票の仕事内容に「コピーを書く」とあった、スキー場を作るコンサルティング会社にプランナーとして入社しました。
私が紙に手書きしたものをマッキントッシュ専門のオペレーターが資料の形にまとめます。
社長や役員がその資料を持ってスキー場経営を検討している自治体やレジャー産業にプレゼンするのです。
基本的な資料のフォーマットがあり、誰に教わったわけでもなく自然とOJT方式で学んで行きました。
今のように資料を手軽に作れる時代ではなかったので、ノウハウも身につき、有り難い環境でした。
常に「この案件が取れないと会社が潰れる」というプレッシャーの中で、ありとあらゆる知恵を絞り出し、工夫を尽くしていました。
本当に倒産しそうなのを肌で感じていたので、負けられない勝負の連続という環境で鍛えられました。

社長に言われた一言

興味を持っているお客様に対して色々な角度から成功する可能性を伝えても、なかなか伝わるものじゃないんです。
「500万円の企画書も、単なる紙だけでなく透明フィルムを付けると1億円の企画書になるんだぞ!」と社長に言われ、ハッとしました。
ノウハウは目に見えないから、高額商品を取り扱うコンサルティング会社は中身の情報以上に見た目、特に表紙に気を遣えという事でした。
広島で1年働き、東京に転勤して1年経ったある日、勤務先が係争中の相手から訴えられて、オフィスに裁判所の職員が差し押さえの札を貼りにきたのも目の当たりにしました。

30歳までにOLがしそうなことは全部した

沖縄にも北海道にも旅行した。料理も茶道もフラワーアレンジメントも習った。
外回りもコピーライターもやらせてもらって、OLがしそうなことは全部した。
この先、広島でやりたい事は見つからないと思いました。
そこで、東京への転勤を志願したのです。この時すでに31歳でした。
今度は倒産の心配が少ない上場企業にしようとコナミの広報の仕事につきました。
この広報の仕事が社会人の中で一番つらい仕事でした。
コンシューマー機と言われるプレイステーションやパチンコ系、そしてゲームセンターのアーケードゲームと幅広い商品全ての広報を2人で回すのです。
朝の7時30分に会社に行き、先輩が来る前にパソコンでメールチェック。
9時から業務がスタートして、タクシー代は出ないので終電で帰る。
土曜日と日曜日は展示会やテレビの仕事。
ありとあらゆる雑用が流れて来て、全く休みがなく、死ぬんじゃないかと思う日々でした。
結婚を期に寿退社させて頂きました。

夫のお陰で転機が訪れる

結婚後、実はゲームメーカーの内定を頂いていたのですが、同時に失業保険をもらいながら通える職業訓練校も見つけていました。
夫は「今、職業訓練校に行って手に職をつけるべきだ」と強く勧めてくれたのです。
そこで初めて本格的にパソコンを触りました。
ワード、エクセル、パワーポイント、デザインや編集など半年間掛けて教えてもらいました。
今まで人にお願いして資料作成をしてもらっていたのですが、自分で作れる嬉しさがありました。
次の就職先はホテルチェーンの運営部。
広告を出す側の立場になり、役職によって目線が異なることを学びました。
最後に勤めた会社では国際的なPRの仕事もさせてもらったのですが、上司が我儘で我慢強いと言われている私でも限界が来てしまい、次は一番得意なことを仕事にしようとプレゼンや資料作りを仕事にしました。

話さなくても夢は叶う

最初は「ただでも良いから」と言って資料作成を中心にしたプレゼンなどを教えていましたが、それから仕事に繋がる流れが出来たのは2008年に初めて出版した本『話さず決める!プレゼン』でした。
その後、今までプレゼンや資料作りに関する書籍を12冊出版させて頂きました。
中国、台湾、韓国でも翻訳・発行されています。
プレゼンは派手なアクションや、かっこよく話すというイメージを持たれていると思いますが、大切なのは資料です。
ある時、私がプレゼンの担当者として入念に準備をしてクライアント先に訪問すると、すぐに契約書が出てきてビックリ!
まだ何も説明していないのに、事前に渡しておいた資料がクロージングしてくれていたのです。
そして私は現在、東京藝術大学大学院で情報デザインの研究をしています。
東京藝大は例年20倍という高い倍率の難関大学にもかかわらず私は研究実績、研究計画案などの資料だけで合格を手にしました。これも資料が合格通知を持ってきた感じです。
相手に分かりやすく伝わる資料を手渡すだけで、あなたの想いが伝わり、夢が叶ってしまうのです。
是非、想いを伝えるために資料に磨きをかけてみて下さい。

取材を終えて・・・

プレゼン・コンシェルジュという名前のイメージから、バリバリのキャリアウーマンをイメージしていましたが、ある意味真逆の、物静かな方でした。
会社の社運をかけて資料作りをされていたからこそ、あらゆる角度から考え、直接会った事のない相手だからこそ、入念に作成していたのだろうと想像する。
プレゼンで勝利を勝ち取り続けた天野さんのノウハウが詰まった本は、資料作りに困っている人にとっては宝の地図のようなもの。
しかも、ダウンロードできる即戦力テンプレートも付いている。
このテンプレートをそのまま活用して、試験に合格された人もいるという。
今東京藝大で学んでいる高度な理論も、中高生がわかるレベルにかみ砕いて世の中に伝えていくそうなので、これから更にプレゼン・コンシェルジュのサービス提供レベルは上がっていくのだろう。


プロフィール

天野暢子(あまの・のぶこ)
①広告代理店媒体担当、②物流業界紙記者、③スキー場開発プランナー、④大手ゲームメーカー広報、⑤ホテルチェーン本部企画・広報、⑥IT系ベンチャー企業広報、⑦国際PR会社の編集…7社の経験を経て、2006年、プレゼンテーションをメインとしたコンサルタントとして独立。
広告代理店、媒体、広告主サイドでの経験から、企画書、広告コピー、プレスリリース、記事、挨拶状、Webコンテンツ、メールマガジンなど用途に応じた書き分けを得意とする。日本語・英語ほか多言語がシンクロしたWebサイトのディレクション実績多数。
民放キー局等でニュースや情報番組の校閲、テロップ・フリップ制作監修、番組webサイト制作などの業務を通じてテレビ業界の演出ノウハウに詳しい。原稿や図解の整合性のほか、視聴者からの画面の見え方、誤解される可能性のある表現の回避などを中心にチェックを行っている。

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