賞味期限が製造当日限りのロールケーキが、多い日には1日1600本売れる超人気洋菓子店。
場所は兵庫県三田市。
1500坪の敷地に約250人のスタッフが働いているこの会社の代表でありシェフが、本日登場するスゴい人。
2014年10月には、ニューヨークで行われた「インターナショナル・チョコレート・アワーズ2014 アメリカ大会」にて、大会史上最多となる8部門で1位(金賞)、8部門で2位(銀賞)、3部門で3位(銅賞)を受賞。
ロンドンで開催された世界大会では、5部門で1位(金賞)、6部門で2位(銀賞)、2部門で3位(銅賞)を受賞した。
また、世界最大のチョコレートの祭典『サロン・デュ・ショコラ パリ2014』では、C.C.C.コンクール最高位「ゴールドタブレット+☆」に加え、「Excellence chocolatier etranger”(外国人部門最優秀賞)を受賞し、2011年の初出展以来3度目となるW受賞を達成。
日本人としては世界で一番認められているショコラティエでもあると言えよう。
彼は何故このような賞を取り続ける事が出来るのだろうか?
さあ株式会社パティシエエスコヤマ代表取締役 小山進様の登場です!
「日本人の誇り」
父は、穏やかな人柄のケーキ職人。
母は教育熱心で、私が良い大学を出て一流企業に就職する事を願っていました。
17歳の時、父から「俺は父親がいないから父親の在るべき姿がわからない」と言われた時はとてもショックでしたが、同時に自分が父の応援団長になろうと決めました。
母からは「ケーキ屋だけにはなるな」と言われていたので、私が有名なケーキ職人になれば父の職業を見直してくれるだろうと思い、ケーキ職人になろうと決めました。
母に伝えた時の悲しい表情は今でも脳裏に焼き付いていて、「母の夢を壊してまで挑戦するのだから、必ず成し遂げる!」と私の原動力にもなっています。
最初は何も作れませんでしたが、誰よりもやる気がありました。
そして、甘えた環境に溺れぬよう、気持ちをしっかり保ち続けました。
これまで数々のコンクールに出場してきましたが、世界で勝つ事はお客様に日本人の誇りを感じてもらう為のプレゼントだと思っています。
私はフランスで修行もしていないし、フランス人の好みを考えて作品づくりをしたことは一度もありません。
自分のスタンダードレベルを自分が納得するまで高めるのです。
美しく丁寧に緻密に、そして深く掘り下げようとする日本人の感性や性格は素晴らしく、世界で十分活躍できると思っています。
むしろ、最近になってやっと世界が日本のレベルに追いついて来たとも思います。
自分たちにとって最高の商品を作っても、時には審査員がその商品について来られない事もあると気づきました。
勝つためには、最高の少し手前のわかりやすさと斬新さのバランスが重要なのです。
私は今の流行りには興味がありません。自分がやらないといけないことを続けるだけ。
自分もお店も商品も人気者でいられるように弱点を少しずつ改善するのです。
私は香り豊かな個性的なカカオを個人で輸入しています。
日本のパティシエのほとんどの方々は、エッジの効いた個性的なカカオをまだあまり使われません。
だから輸入業者の方も、買い手の多いバランスの良いカカオ、おとなしめのカカオしか輸入されないというのが現状なんです。
学校での講演が増えていますが、面白い話をしたりするコミュニケーション力が高い子供が、最近異端児扱いされている気がします。
普通からはみ出さない教育をしていますが、はみ出したエッジの効いている子供は、僕が好むカカオと一緒のように感じます。
全ては使い手次第!個性を引き出し、伸ばすのがまさに教育だと私は思うのです。
これからも、日々のお店創り、商品開発、講演や学校での授業などを通して画一的にならず個性を尊重する事を伝えていきます。
◆HP
http://www.es-koyama.com/index.html
◆オンラインショップ
http://shop.cake-cake.net/es_koyama/cate1_select.phtml
◆書籍:「心配性」だから世界一になれた
http://www.amazon.co.jp/dp/4396615140
◆講演依頼:株式会社パティシエ エス コヤマ 経営サポート本部 広報室
kouhoushitsu@es-koyama.com