2004年に北京で独立し、中国で数々の大規模プロジェクトで大成功を収めた建築家のスゴい人が、本日登場する。
建築設計とインテリアデザインを中心としながらも、グラフィックや家具、都市計画マスタープランまでその活動の幅は多岐にわたる。
1万戸のメゾネット、人口2万人超の住宅開発プロジェクト「北京ピクセル」をはじめ、オフィス、大規模商業施設や庁舎、研究施設などこれまでに90を超えるプロジェクトを手がけ、グッドデザイン賞やJCDデザインアワードなど数々の賞を受賞している。
彼の活躍ぶりは「情熱大陸」「ガイアの夜明け」「NHKスペシャル」など多数のテレビ番組で取り上げられた。
現在は、東日本大地震の復興プロジェクト「東北スカイビレッジ構想」に全身全霊で取り組んでいる。
彼は何故、活躍の舞台を中国に定めたのだろうか?
さあ・・・SAKO建築設計工社 迫慶一郎様の登場です!
「あきらめない、魂の仕事」
2004年に中国で起業して今年で10周年になります。
多くの方から「中国で独立起業することに躊躇はなかったのか」と聞かれますが、もちろんありました。
しかし、今考えてみると、全て必然的に起こったことに感じられます。
僕に最初のチャンスをくれた中国。
海外で初めて70万平方メートルもの巨大プロジェクトを手がけることになり、モチベーション高くチャレンジしました。
その現場で知り合った中国で著名な建築評論家の方とのご縁が、中国での起業のきっかけとなりました。
彼は、当時32歳と若く威圧感もない日本人の自分が巨大プロジェクトの責任者として現場を仕切っていたことに驚くとともに、高く評価してくださったようです。
彼の紹介で獲得できた中国の最初の仕事は、1万平方メートルの公共建築。
その受注条件が現地法人であったことから中国に事務所を設立しました。
最初の依頼から間もなくして更に大規模な建築プロジェクトの依頼も受けました。
しかし、最初の仕事は中断し、もう一つは設計費を払ってくれない。
プロジェクトを遂行するためにたくさんのスタッフを雇っているのに、それに見合う収入がありませんでした。
資金が底を尽きそうなギリギリの時にインテリアデザインの依頼が舞い込んだことで、なんとか切り抜けたこともありました。
建築家は、クライアントからの依頼がないと作品をつくれません。
建設ブームの中国では建築家への設計依頼が多いため、自ずと表現の機会に恵まれていると言えます。
今まで90以上のプロジェクトを完成させましたが、私はクライアントの要望を汲み取りつつ、常にそれを超える価値を生み出したいと考えています。
中国だけでなく日本でもいくつかのプロジェクトに取り組んでいます。
震災復興に向けて取り組んでいる「東北スカイビレッジ」は、その一つです。
航海士であった父の影響で大学時代はヨット部に所属し、海で長い時間を過ごしました。
この経験から、海の持つすばらしさとともに怖さも知りました。
だからこそ津波対策として、私は堤防を高くすることだけがその回答だとは思いません。
街の構造そのものから考え直すべきなのです。
海抜20mの高さに人工地盤を築き、その上に生活空間を再生する。
その下部はコンクリートの頑強な壁で取り囲むことで浸水しない生産施設として活用できる。
海と共生する『東北スカイビレッジ』の実現に、全力で取り組んでいます。
建築以外の分野では、昨年から第4の携帯キャリアとして産声を上げたfreebit mobileの総合プロディースをしています。
ブランディングからデザインにいたるまで全面的に関わっており、既存の大手キャリアとは異なる全く新しいあり方を目指しています。
ここ数年、建築家という職能はとても幅が広いと実感しています。
それを活かして様々な分野に積極的に関われれば、私たちの社会をもっと良くできるのではないかと考えています。
◆SAKO建築設計工社
http://www.sako.co.jp/index.html
◆著書『希望はつくる』
http://www.amazon.co.jp/dp/4872905970
◆freebit.公式Webサイト
http://freebit.jp
※上記サイトは、一部携帯では見られない可能性があります。