文化大革命から天安門事件における中国共産党の政治体制を批判し、学生運動を展開。
当時、実施された選挙では、1つの政党からしか候補者が選べない状況に絶望し、中国人であることに決別することを決めた。
留学先の日本で日本文化の素晴らしさや大好きな論語の精神が根付いていることに感銘をうけ、日本で暮らすことを決意した。
現在、日本において、中国に関するスペシャリストとしてテレビや雑誌などの数多くのメディアに出演するようになった。
しかし、中国に対する考え方を表明したことにより、失ったものもあるという。
さあ・・・作家・評論家、石平様の登場です!
「徳は孤ならず。必ず隣あり」
天安門事件以来ずっと、何かのテーマで本を書こうと思っていた。言いたいことを書きたかったのです。
幸い日本はどんな本を書いてもいい自由の国です。
作家、評論家として生きると決め、2002年1月にPHP研究所から『なぜ中国人は日本人を憎むのか』を書いて論壇デビューしました。
これが思わぬ不幸を招くことになりました。日本と中国の両方の知人から離縁されることになったのです。
まず、中国人の親友を失いました。政治の話を抜きにすれば親友として関係が続いたのですが、周りが許さない状況になりました。
また、日本に来て自分を好意的に支えてくれた日本人も失いました。中国好きな日本人で
留学当初から支えてくれた人や自分が父親のように慕っていた人からも勘当されました。
しかし、自分は間違ったことをしていないと信じていましたし、正しいことを貫いていると思いました。正義を貫くと助けてくれる人もいるんです。
言論活動で生活できるようになるのに5年ほどかかりました。
中国人の元妻が日本で就職していたのでその間、食べさせてくれました。
評論家の宮崎正弘さんが助けてくれて言論界にデビューすることができました。
自分の考え方を表明することで、私から離れていった人もいたのですが、幸運にも支えてくれる人もたくさん集まってきました。
私の好きな論語に「徳不孤、必有鄰(徳は孤ならず。必ず隣あり。)」というのがあります。
徳を積んでいれば、孤立することがなく、必ず周りに人が集まってくるという意味です。
私は評論家として10年目、2007年に日本に帰化しましたが、これからも「言論活動で日本を守る」ことを天命として歩んでいきたいと思っています。