学習帳のトップブランドとして知られる、ショウワノート株式会社の「ジャポニカ学習帳」。
1970年の発売以来、累計12億冊以上販売されているロングセラー商品であり、誰もが一度は見たことがあると言っても過言では無いだろう。
本日登場するスゴい人は、40年近くにわたり、その表紙写真を撮り続けている写真家のスゴい人。
彼は、自然写真家、ジャーナリストとして活躍するなか、ジャポニカ学習帳の専属表紙カメラマンとしても活躍。
彼の写真が初めて表紙に起用されたのは1973年。
その後、1978年からは40年近くにわたり「世界特写シリーズ」として、シリーズ約70種すべての表紙と裏表紙の写真を撮影し続けている。
さあ…
自然写真家/ジャーナリスト
山口進様の登場です!
「あきらめない」
海洋研究者の父の影響を受けて、子どもの頃はよく本を読み、自然が大好きでした。
本で海外の事を知り、テレビで活躍する海外特派員や探検家に憧れていました。
大学を出て企業に勤めていましたが、面白いけれど何かが違うと感じていたある時、昆虫写真展を見て、こんな仕事があるんだと衝撃を受けました。
その一年後、28歳で会社を辞めて、写真の道へ。迷いはありませんでした。
写真の撮り方の入門書2冊とカメラを持って貨物船でニューギニアへ渡り、勉強しながら、現地の虫を撮影しましたね。
当時既に自然写真を撮っている写真家は沢山いたので、彼らがやっていない事をやろうと始めたのが、日本の蝶の中で生態が解明されていない、5種類の蝶の生態撮影でした。
当時はお金が無く、お金がたまったタイミングでしか撮影に行くことができず、生態解明も難しく、13年かけてようやく写真集を作ることができました。
長い時間がかかりましたが、これをやらなければ自分の生きる道は無いと思っていましたので、止めようとは思いませんでした。
諦めなかった事が良い結果になりましたが、最初から「絶対に諦めないぞ」と決めていたのではなく、「ここで止めるのは癪だなぁ」という気持ちでしたね。
ジャポニカ学習帳の話は突然だったのですが、70種もの商品それぞれに、表紙と裏表紙で合わせて3枚、最低でも計210枚の写真が必要となり、最初は花を探すのに苦労しました。
当時はインターネットもありませんでしたし、カンと体力と現地の人とのコミュニケーションだけが頼りです。
自然が相手なので予想外の事も多く、また、開花の瞬間や昆虫の羽化の瞬間などを撮影するためには、知識が無くてはなりません。
最初は本をしらみつぶしに読んでいましたし、今でも毎月何十冊もの本を読んでいます。
読書はお金が無くても図書館に行けばできます。
私は常にパイオニアであろうと心がけています。
自然記録映画と言えばイギリスのBBCが有名ですが、彼らはチームを組んで2~3年かけて一つのプログラムを作っています。
私はそれを一人でやろうと思っています。
子どもたちは、遊ぶべきです。
私が子どもの頃は本当によく遊びましたね。物を作り、それで遊び、創作の連続でした。
遊びを通じて見た色々な世界は、今でも私の柔軟な発想を支えていると思います。
大切なのは、好奇心。
好奇心から生まれる疑問“?”と、発見や驚き“!”の繰り返しが力になります。
好奇心さえあれば、何でも自分でできますよ。
◆オフィシャルホームページ
http://susumuyamaguchi.com/