日本で初めて、宝探しという「職業」を創り出すスゴい人!DAY2 ▶齊藤多可志さん

株式会社タカラッシュ 代表取締役社長 齊藤多可志様

 賞金5億円の宝探しを開催する 

 

謎解きやクイズがブームになっている今、このブームの先駆者というのが齊藤多可志社長その人。設立以来20年間、宝物を手に入れる達成感を通してお客様に成功の疑似体験をしてもらいたいと考えてこられました。2014年に初めて取材をさせていただいてから7年の時が過ぎ、今度は宝探しという「職業」を生み出すその夢のプロセスについてお尋ねしました。

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新サービス「ハンターズビレッジ」とは?

編:さて、昨日に続きトレジャーハンターという職業を生むかもしれない新サービス「ハンターズビレッジ」 についてお聞きします。こちらは1月にリリースしたばかりですね。

齊:129日より進行中のハンターズビレッジは従来のリアル宝探しと共に宝を見つけるための様々な能力を成長させるサービスになっています。本気の宝探しには知力も体力も必要です。プロのトレジャーハンターになるために必要なスキルをサービス内で入手していくことが出来ます。

 

編:トレジャーハンター育成のためのプラットフォームという感じでしょうか。

齊:そうですね。ハンターズビレッジとは人が楽しみながら成長していく過程で、未知であったり、また未経験のことに挑戦することで新しい自分の可能性や喜びを見つけることができる場所です。成長に応じてポイントを獲得し、ハンターとしてのランクを上げていきます。賞品が手に入ることもありますし、将来的にはプロハンターとして賞金を目指すこともできます。

賞金1千万も!サイト内には本気の宝探しクエストが多数

 

編:誰でも参加できるのですか?

齊:会員登録制になっています。現在無料会員が約27万人強。有料会員の方々は宝探しを本気でやってくださっているので、難易度も高いし、賞品も特別なものです。

 

編:体力も必要となると、若い方が多いのでしょうか。

齊:まだリリースしたばかりではありますが、現状ではイベントの参加者は大体30代から40代後半で、男女半々くらいです。男女問わず共通しているのはバイタリティーあふれる方が多いという点です。

 

編:最終的な宝物の隠し場所とかはどのように決めていらっしゃるのですか?

齊:当社の経験とスキルで参加したハンターの方々がワクワクするような、見つけたときに達成感を感じられるような場所にしています。私自身が実際に足を運び隠しに行っていることもあります。宝を隠しに行く道中で何回か遭難してしまって、あやうく死にかけたこともありました(笑)。ですがそういったところだからこそ、プロのハンターを目指すようなレベルの高い参加者の方々には、他では味わえない喜びや楽しみを感じてもらえると思っております。

 

編:遭難となるとワクワクというよりもヒヤヒヤですね(笑)。ご自身の中である程度宝探しのストーリーを考えてから隠しに行くわけですよね。

齊:そうですね。幼いころからそういったことを考えるのが好きだったので。

 

編:宝探しというのは、基本的には個人での参加なのでしょうか?

齊:そうとも限らないですね。イベントごとに様々なミッションが設定されているのですが、体力が必要なミッションには体力のある友人を、知力が必要なミッションには賢い友人を、といった具合に友人を連れて行動することも可能です。

 

編:面白いですね、自分がすべてに完璧でなくてもよいわけですね。登録している人がいれば助けを求めることができる。

齊:そうです。特にプロ大会では基本的に3人1組で挑戦してもらうので、1人のプロハンターがいれば勝利するために仲間を集める必要があります。

 

編:このハンターズビレッジという新サービスはいつから構想されていたんですか?

齊:やりたいことはそもそもが「宝探し」という職業を創り出す事でしたから、アイデアを形にしていくというのはそれほど難しくはなかったです。まず初めに「トレジャーハンター協会」という社団法人を2020年の4月に設立したのですが、その準備に約半年かかりました。私自身、‘宝探しの会社’が設定している賞金額が少ないというのがストレスとしてありました。お小遣い程度の賞金しか用意できていないんです。それには日本国の法律上の問題もありました。このトレジャーハンター協会と現在の宝探し事業をリンクさせるような仕掛けがあれば早いなとコロナ前から考えていたんです。コロナ渦で宝探しのリアルなイベントが無くなっていったのも追い風となりました。

 

コロナで注目された宝探しキット

編:コロナでイベントが無くなった時には大変だったと思うのですが、具体的にはどのような対策をとったのですか?

齊:そうですね、バタバタとイベントが中止になりましたし、企業との連携イベントも一時途絶えてしまったので自分たちで何とかするしかなく、それこそオンラインでイベントを開催することや家でできる宝探しキットの販売などに重点を置きました。

 

編:家でできる宝探しキットがあるのですか?

齊:聞いただけだとなかなかイメージが湧かないでしょうが、これがやってみると楽しいんですよ。現在一番の売れ筋となっています。ファミリー向けのシリーズもありますし、ものすごく難しいものなど、様々な種類があります。現在月に8個程度出しており、地域でやっていたイベントを家でできるように再構成し、リニューアル商品として販売するなどしています。これがコロナ禍ですごく売り上げが伸びています。

 

編:面白そうですね、これはどういうキットなのでしょうか?

齊:キットの中には宝の地図や謎を解くための資料などが入っていて、携帯で解答システムを駆使してもらうようになっています。2年ほど前に「作り手のコンクール」というのを開催しまして、その優勝者が中学2年生だったりするんですよ。その優勝作品のキットも販売しております。簡単なものだと一時間かからずにできますし、難しいものだと23日かかったりします。

 

編:売り上げ増ということですが、どれくらい売れていらっしゃるのですか?

齊:コロナの影響だと思うのですが、2020年から大きく売れ始めました。前年比でいうと1000%以上も伸びていますね。広告などのプロモーションなどは特に行いませんでしたが、最近はこのキットが会社の売り上げの多くを占めています。これらのキットもクリアするとハンターポイントが溜まっていきます。

 

編:このお家でできる宝探しキットからでも、ハンターズビレッジへ入ることができるのですね。。

齊:そうなんですよ。値段も手ごろで、高くても3000円程度でワクワクするようなものがたくさん入っています。家族や友達と楽しんでいる方が増えていますね。

 

宝探しを通じて人間形成を

 

編:今後の事業展望などはどのように考えていらっしゃいますか?

齊:現在会社としては第4フェーズくらいに突入している感じですね。ハンターズビレッジなど新しいことに挑戦していますが宝探しというベースは変わっていません。宝探しという新しいカルチャーというものを日本から世界に広げていきたいですし、宝探しで人生がより良くなったという人がたくさん出てきて欲しいです。ハンターズビレッジに関しても、様々なクエストを攻略していくことで、人間として成長してもらえたらうれしいです。そして5年後、10年後にはプロハンターを目指すような大人や子供がどんどん出てきてくださると嬉しいです。

 

インタビュー:NORIKO ライター:SHUJI 撮影:株式会社グランツ

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