京都の抹茶で斬新なメニュー開発をして世界へ「和」カフェを発信するスゴい人!

今日ご紹介するのは口コミ1年間でインスタ登録8000人となったクレープ店、世界中にファンを持つ、抹茶クレープ店「寿清庵」を仕掛ける須永代表。このクレープ店は看板無し、チラシ無し、口コミだけで世界から人が集まり大行列を作るお店なのです。何がスゴくて、未来はどうもっとスゴくなるのか。代表にお伺いしました。

(読者特典あり!最後までお読みくださいね)

    世界に笑顔を    

見どころ

―日々の暮らしの中にあった抹茶

―エジプト国民食「コシャリ」に魅せられて

―和カフェの世界戦略

 

抹茶で育ち、世界と仕事をする人に

京都出身です。抹茶の聖地ともいえる宇治の近くの町で生まれ育ちました。ですから子供の時から生活の中に抹茶がたくさんありました。祖母は幼い僕が遊んでいる横で抹茶をたてたり、抹茶を使った茶団子などをよく作ったりしてくれました。日常の生活の中にいつも抹茶がありました。

地元の同志社大学に進学して就職という時に、どんな業界でもいいから一番の企業に入りたいと思いました。ですから業種を絞ることなく、様々なNO.1の会社を受けたのですがその結果、日本電産株式会社というモーターのメーカーに入社しました。世界シェアが80%ある、間違いなく業界NO.1の会社です。入社してからの毎日は知的な刺激のある、学びの日々でした。社員は本当にまじめで、飲み会でふざけるなんてこともなかったですし、ただひたすら「全世界に売っていく」ことを基本姿勢にしている会社でした。新製品が出たら10億人の市場にいかに売るのかということを真剣に考える先輩や同僚に揉まれながら、本当に多くのことを教えていただきました。入社6年目で中国に駐在することになったのですがそこで自分自身の視野が大きく広がりました。世界における日本の存在を客観的にみることができましたので、日本の中にいて日本が中心だと考えていたそれまでの考え方なんて、とてもちっぽけなことだと気が付いたんです。世界における日本の比重は僕らが思っているほど大きくない。

 

エジプト旅行で出会ったコシャリ

2011年にエジプトに旅行をしたときに出会った、エジプトの国民食「コシャリ」。その味にあまりにも魅せられたので思い切って会社を辞めて、エジプトにコシャリの武者修行に出たんです。言葉もわからないままコシャリへの熱い想いだけを抱えて現地社会に飛び込みました。現地のレストランでコシャリの調理方法を学んだ後に日本へ帰国し、コシャリのキッチンカーを開業しました。コシャリのおいしさを日本に伝えたい!と思ったんですよね。実はそのキッチンカーは今でもやっているのですが、日々の営業を続ける中でいつかスィーツもやりたいなと考えるようになりました。そういえば抹茶専門のクレープ屋さんはまだないなと思いまして、京都の抹茶をメインにして「洋」のクレープと「和」の抹茶を組み合わせたスイーツは面白いんじゃないかと思ったんです。抹茶には卸しがたくさんあるのですが、色々な抹茶屋さんを訪ね歩いた中で、宇治にある老舗の抹茶卸し様とご縁がありました。僕の計画に賛同してくださり、良いお抹茶をおろしてくださるというご協力を得ましたので商品開発が完成しました。

当社の商品開発はすべて社員が知恵を絞り、何度も何度も試作を重ねながら行っています。すべてが独創的でオリジナル。そしてまた飲みたい、食べたいと思う味です。このレシピは誰が真似ようとも我々独自のアイデアから出たレシピです。

目立つコシャリのキッチンカー!

浅草にクレープ一号店「寿清庵」をオープンした理由は、第一に抹茶の持つ「和」の雰囲気に合う町であったこと、次に海外には抹茶のファンの方がすでにたくさんいらっしゃいますからそのような方々が多く訪れる場所ということで決めました。この小さなクレープ屋をオープンしてから改めて、抹茶好きの人は僕の想像以上にたくさんいらっしゃると知りました。北海道や沖縄から楽しみに来てくださる方もいらっしゃいますし、台湾や中国、韓国の方もたくさんいらっしゃいます。ロス在住の日本人の方がどうしても食べたくて帰国しました!と話してくださったこともありました。広告宣伝も何もしていなかったので、これは本当にうれしい誤算でした。皆さんが喜んでくれるお店をオープンできたことを心から良かったと思いました。このスィーツをやりながら気が付いたのは僕自身がそうであったように、もっと生活の一部として抹茶を浸透させられないだろうか。ということ。もっと抹茶の良さを広めたいという思いでした。クレープよりも手軽に飲むドリンクが良いだろうと思いましたが、ただの抹茶を出すだけでは面白くはない。抹茶というのはいろいろな食材との掛け合わせや組み合わせができる面白い素材ですので、何か新しい抹茶の飲み方を提案したいと思いました。

浅草のオリジナル抹茶クレープ。どれも新しい抹茶の味!

寿清庵のドリンクメニューはすべて自社開発の味で、メニューの名前も社員が考えています。石臼挽きの上質抹茶は本来の抹茶を堪能できる王道の味です。これぞ京都の抹茶を飲みたいときにはこれがおススメです。オリジナル製品の「Mazetan(マゼタン)」は、京都弁の「混ぜたもの」という意味の「まぜたん」をアルファベットに変えたらなんだかヨーロピアンな音でおしゃれなネーミングに(笑) 抹茶と何を混ぜているのかはお店で飲んでみてのお楽しみです。特に人気なのがマスカルポーネ抹茶マゼタン。(実はこれ、日刊スゴい人編集長もヘビーリピートするほどお気に入りです)Jellytta(ぜりったん)はその名の通り抹茶ゼリーが入ったすっきり味のドリンク。他にもピーチ抹茶ラテや抹茶スパークリング。当社の商品はいまだ誰も経験したことのない味ばかりです。一つ飲んだらまた他のドリンクも飲みたくなって必ず再訪してもらえるメニュー達です。

本格的な抹茶もいただけます。  

 

将来的には寿清庵を通して「全世界の人の生活に抹茶を取り入れてもらう」という大きな目標があります。抹茶の香でリラックス効果があることはもちろんのこと、茶カテキンが豊富な抹茶にはアンチエイジング効果もあります。その効能に気が付いている人がすでに世界に増えています。日本人がコーヒーを飲むように、世界中の人の生活の一部として抹茶が浸透する時代を創る。そんな大きな目標を持っています。

ただしその過程においては単純に抹茶の味だけでなく、抹茶を点てる時の日本の「おもてなし」の心も伝えたいと思っています。お店のスタッフのサービスがお客様の心をおもてなしするよう心がけています。スタッフにとってお客様は神様なのではなく、今日その瞬間のご縁をいただいた人間同士として抹茶を通じて日本のおもてなしの精神が伝わるような空間と時間を提供できたらと思っています。当社はファーストステップ合同会社という名前なのですが、常に新しいことに挑戦する気持ち、前に一歩踏み出せる勇気を大切にしてほしいという願いがあります。うちの社員には常にその想いをもって働いて欲しいし、今後どんなビジネスステージにあってもここは変わらないと思います。寿清庵のお店をきっかけに日本に興味を持ってくれる人が増えることも期待しています。

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◆プロフィール

須永司(すながつかさ)

京都出身 同志社大学卒業

合同会社ファーストステップ 代表 寿清庵 オーナー

 

浅草クレープ一号店「寿清庵」オーナー

Instagramhttps://www.instagram.com/kotobukiseian/?igshid=qecppp1iryfa

 

神田 「寿清庵 茶室」

Twitter: https://twitter.com/sbmsztoqyimrncx

 

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