NHKアナウンサーから、「猫が働かない」猫カフェのオーナーになったすごい人!

今回ご紹介するのは岡山県出身でNHK岡山、FMヨコハマの帯番組のニュースキャスターなどを務め、女性起業家でもある藤井舞さん、2019年5月大森に「ねことふじい」をオープン!「猫が働かない」猫カフェへの優しい思いを伺いました。

 

見どころ

*学生レポーターからNHK岡山のアナウンサー、そしてFMヨコハマのニュースキャスターへ

*25歳の時、思い立ったら即行動!経営のための勉強、物件探し

*「ねことふじい」全てゼロからスタート!経験もお金も信用もすべて白紙から!

 

恥ずかしがり屋の子供時代

岡山県で育ちました。小さい時は人前に出ることは苦手で、そんな自分が嫌でした。でも人に読み聞かせをすることはとっても好きでした。授業中にあてられて教科書をみんなの前で読む時、とても嬉しかったことを覚えています。長い文章であればあるほど嬉しくて。人前でお話をする事は苦手だけど読み聞かせは好き。きっとアナウンサーになれば人前で話ができるようになれると思って、その頃からアナウンサーを目指しました。学生時代は九州地方へおりましたが、4年間アナウンススクールに通いました。その時に学生レポーターなどを経験させていただきました。実はいまだに自分の話をするのは苦手ですけれど(笑) 卒業後は地元岡山でNHK岡山のアナウンサーに採用されました。急な人事の関係で、研修もまだできない中ですぐに夕方の50分のニュース番組にメインキャスターとして始動しました(笑)。4年間スクールに通ったことが大変助かりました。失敗も色々ありましたが、たくさんの経験を通して約2年半のレポーター活動の中でたくさん勉強させていただきました。

フリーへ転身!憧れだった東京へ!

NHKを退社して、フリーとして独立してからすぐに事務所に所属しました。FMヨコハマの帯番組、ニュースキャスターのお仕事をいただきました。月〜木早朝3時半に起床してタクシーで会社に向かって早朝5時からお昼までのお仕事でした。実はNHK岡山の時は、月に最低でも10着は衣装を用意せねばならず、いつも頭を悩ませていたのですが、FMヨコハマではラジオでしたから全くかからなかったので、助かりました(笑)。ラジオのお仕事はお昼までだったので、時間的に午後からまるまる余裕がありました。そこで、もう少し自分を高める何かをしたいと思い、将来的には経営をやってみたいなと思っていたので勉強を始めようと思いいたりました。これが25歳の時でした。

まずは勉強しなくちゃ。と思い、日本一厳しいと言われていた猫カフェ、ねこっ茶という横浜の猫カフェでアルバイトを始めました。とにかく猫に優しいことで有名な猫カフェで、ニュースキャスターをしながら1年間アルバイトさせていただきました。アルバイトしていた時期を含め2年かけて経営について勉強しつつ、自分なりの経営プランを建てたり、物件を探したりしました。私の目指す猫カフェは普通の飲食店です。猫ではなく、「人」が働くところ。自分の飼っている猫を働かせるとなると、猫ちゃんの性格もあるし、猫カフェを自分で経営して商売として利益をあげていく事は難しいと思い、「人が頑張って、人が働く場所に、猫がいた、人が頑張ることで、猫助けができれば!」と27歳で大森に「ねことふじい」をオープンしました。

 

物件探しから開店まで

なぜ大森かといいますと…物件探しをしている中で、最初は、ねこの聖地と呼ばれ、「招き猫」の発祥の地と言われる豪徳寺、ここなら猫好きのお客様が来てくださると、近隣の物件を探していたのですが、20代の私には、経験、信用、お金もなく、なかなか良い物件が見つかりませんでした。こうなったら、東京だったらどこでもいいや!と思い、「東京居抜き物件」で探しました。

しばらくして今の大森の物件が見つかり、急遽400万円必要になりました。居ぬきでお借りできるとはいえ、内装と看板などでオープンまでにかかる費用は私にとってはなかなか大きいものでした。SNSは一切使わず、クラウドファンディングで100万を集めました。それでもまだ300万足りません。包み隠さずお話するなら、貯金もあまりなかった当時の私は、すぐに銀行のカードローンで300万円かきあつめて今のこのお店を借りたんです。どうしてもここでやりたかったのです。

 

偶然にも居ぬき前のオーナーさんも、猫好きのご夫婦でやっていらしたワインバルで、猫はいなかったのですが、猫グッズも販売されていました。

ほかにも3組ぐらい物件へのお申し込みがあったそうなのですが、「猫好きの藤井さんに…」と私を選んでくれました。そのありがたい思いに心から感謝しながら、前オーナーでいらっしゃるご夫婦から受け継がせていただいたのが今もメニューにある「にゃんカレー」です。

 

<藤井家の豚汁と、にゃんカレー>

 

 

 

初めての飲食店経営に四苦八苦

最初は、アルバイトと私一人のたった二人で開店しました。旧知の芸能系の友人たちにアルバイトをしていただいたりもしました。男性アナ、女性アナ、女優さん、レースクイーンで活躍された人達です。他のお店とは違う少し面白いお店にしたいと思ったので。本業が無い時に入っていただいていたのですが、みんな飲食経験が無くて、はちゃめちゃでした(笑)、料理もメニュー、盛り付けもわからなかったので全て1からの勉強でした。全く分からなくて、お通しとして小さな冷ややっこを500円で出したりとかして(笑)お客さんに、500円なの?!とかいわれたりしてました(笑)。そんな若い子達のバタバタの頑張りを常連さんたちが、売れないアイドルを応援する、育てるみたいな気持ちで、あたたかくご指導くださいます。

オープンしてまだ1年ちょっとですが、ありがたいことに話題にしていただいて、テレビ東京のABChanZooで紹介していただいたり、メディアでご紹介していただいたお陰少しずつ常連さんも増えつつあります。

去年の10月に、今の店長がサラリーマンを辞めて入ってくれるようになって、ちゃんとメニューが成立して、お店として安定しました(笑)。私自身がお酒を好きなのもあって、さっそく2号店も出しました。1号店は建物の都合上12時までしか営業ができず、お客様のもうちょっと飲みたいのに…。というお客様の声が多かったので、この「ねことふじい」から徒歩1分のところに6席のカウンターだけのカラオケバーをオープンしました。1号店から楽しい気持ちのまま雰囲気を変えてまたゆっくりしていただけたらと思っています。今はコロナのために2号店はクローズしてますが…。コロナが収束したら、またオープンしたいです。

 

コロナに負けないお店づくり

このコロナの影響で、4月はクローズしましたが5月からは、コロナ対策でアルコール消毒を万全にして、再オープンしました。おかげさまですぐにお客様、常連さん達が戻ってきてくれました。たくさん常連さんがいて下さるので。「ねことふじい」では特に接客サービスを重視しています。お料理、お酒ももちろん充実しているのですが、まずはスタッフを気の置けない友人のように思ってもらえるような、「ねこふじファミリー」みたいな、雰囲気を作りたいと思っています。常連さん達同士も「あ〜どうも〜」とカウンターで飲んでる人達同士でも話をして、今回のこのコロナでも「コロナ大丈夫だった?」とお互いに気遣ったり、「人に会いに来る店」でいたいですね。もちろん私もですが、スタッフとも相談してそうしようっとなりました。。

常連さん達は、大森の地元の方達が多いですね。大森という場所がとっても良かったと思っています。場所柄とっても品のいい方達、落ち着いた方が多くて、スタッフにも「お酒飲んでいいよ。」などの気遣いが本当に温かくて。うれしいなと思います。色々な意味で、色々な偶然が重なって皆様のお陰でやっていけてるなと感じてます。

また、次は3号店を出したいなと。それぞれのお店で、スタッフとお客様の素敵な人間関係が育っていくようなお店になるように経営者として奮闘していきたいと思っています。

看板ねこ 酎(チュー)ちゃんは撮影にも協力的

インタビュー:NORIKO 記事:NOZOMI 撮影:株式会社グランツ

【ねことふじい】予約はこちらから

東京都大田区大森北1-36-9-1A   TEL:03-6450-0506 JR大森駅から徒歩4分

【カフェ】

昼:12:00-15:00 *火、土、日のみ営業

【日本酒バル】

夜:18:00-24:00(コロナ対応の為、変動する可能性があります)*月曜定休日

https://www.facebook.com/necotofujii
https://twitter.com/necotofujii
https://www.instagram.com/necotofujii

最後までお読みくださった方への特典:「日刊スゴい人」の記事を読んだと伝えると、お通し一品追加

編集後記:

岡山出身の藤井舞さん、明るくてポジティブで、新しいアイデアに溢れた女性。見た目のかわいらしさと同様に、猫と人への優しさに溢れた素敵な女性経営者です。そして見た目の可愛らしさとは違って、とてもお酒が強いのです!そんな彼女のお店だから常連さんたちが癒されていることがインタビューを通して伝わってきました。

 

 

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