視聴者に愛され悪役からウルトラヒーロー枠になったキャラクターを演じたスゴい人!

父の転勤で各地へ引っ越した子ども時代

夢を叶えたくて故郷から飛び出した17歳

日本アカデミー賞のレッドカーペットを歩くという夢

2016年~2017年に放送・劇場公開になった【ウルトラマンオーブ】をご存知だろうか。
日本人なら誰でも一度は見たことがある、50年の歴史あるこの特撮シリーズ。
ウルトラマンが地球を守り、怪獣と戦い愛と勇気を伝えるストーリ―。
だがこの50年目の節目となる【オーブ】では、主役のウルトラマンオーブに負けず劣らずの人気を博したヒールが誕生した。
その名も「ジャグラスジャグラー」
悪役からヒーローとなった前代未聞の役を演じたのが本日のスゴい人。
彼は一体どのように、前代未聞のこの「愛されるヒール」を演じる俳優となったのか。

さあ…
俳優
青柳 尊哉様の登場です!

父の転勤で各地へ引っ越した子ども時代

父が転勤族でしたので、子どもの頃からあちこちへ移り住みました。
幼稚園のころまでは兵庫県の尼崎にいました。
まだ幼稚園児だった時、家の近くに大きな国道があって。
国道の反対側にいる父親を見つけて、そのまま走って国道を渡ったんです。
つないでいた母の手をほどいて。
幸運にも車にひかれることなく無事に渡り切ったのですが、その時にはもう「思い込んだら一直線に走っていく」この性格は出来上がっていたのかもしれません。
その後は長野県の松本、佐賀県へと移り住みました。
佐賀へ引っ越したのは中学3年の12月という難しい時期で、松本の寮に入るという選択肢もあったのですが、僕は佐賀へ行くことを選びました。
佐賀という新天地で、ゼロベースの新しい生活を始めるという事になんだかワクワクしていました。

長野から佐賀へ。日本の広さを知る

長野県の松本は中学3年生まで約10年間、僕の子ども時代を一番長く過ごした土地です。
友達も多かったし成績も悪くなかった。
ところが佐賀に引っ越すと何もかも違って。
初めて聞いた佐賀弁「~ばい」という語尾の方言に衝撃を受けました。
長野で過ごしていたら知り得なかった日々がそこにありました。
松本で世間を知ったつもりでいた自分が、実は何も知らない自分であると痛感したんです。

たった2カ月で地元高校へ進学することに

当然のことながら受験まで2か月しかありませんでしたが、先生たちのご尽力のおかげで地元の高校へ無事に進学しました。
定員40人の新設の国際経済学科。男子生徒は3人。
女子高同然の状況で、男子はマイノリティ。
クラスでの着替えは当然女子優先、男子は廊下で着替えます。
女子たちに興味深く見守られながら(笑)
それでもサッカー部は楽しくて、他学科の男子とともに毎日練習していました。
でも本心は松本の仲間に会いたくてしょうがなかった。
サッカー部は国体などの大きな大会での勝利を目標にしていたので、毎日練習があり松本の友達に会う時間なんてありませんでした。
どうやったら松本に帰れるかとばかり考えていました。

友人に会いたくて!

夏休みにはもう我慢できなくなって、サッカーの練習を休んで松本に帰ったんです。
佐賀に戻ってきたのは始業式の前日。
その時にはもう高校を辞めると決めていました。なんだか流れに乗りたくなくて。
そして始業式当日9月1日に「学校をやめます」と自分で先生に言って帰宅しました。
今思えば、これが僕の人生で初めて自分自身で下した大きな決断でしたね。
当然母親も先生も驚きました。
色々説得してくれたけれど、僕の気持ちは変わらなかった。
このままここにいてもワクワクすることは無いと感じていました。
父には「本気なら働きなさい。扶養家族からも外れてもらう」と言われました。

テレビの向こうの華やかな世界へ憧れる

父親の勧めもあり、自宅から5分のうどん屋さんでアルバイトさせてもらったのですが、僕は早朝の新聞配達が終わったら一度仮眠して、実は毎日遅刻していたんです。
事情を知っている奥さんが、毎日電話で起こしてくれていました。
でも31日目にして、大将からクビを宣告されたんです(笑) 
本気でやりますと謝罪した僕に「今目指す夢がないなら、日本一のうどん屋を目指したらどうだ」と言ってくださって。
ぼんやりと、それもいいかなと思っていました。
ところがある日、テレビでアカデミー賞の授賞式を見たんです。
テレビの向こう側の景色はとても華やかで、きらきらしていて。
「ここに行きたい」そう強く思いました。
大将の投稿がきっかけとなり、福岡のローカル番組に出演して、そこで「俺は俳優になる」と宣言してしまったんです。
そこからもう後には引けなくなりました(笑)

東京での仕事があると思い込んで東京へ

17歳の時に、事務所から東京で仕事があると声がかかりました。
実際はただのオーディションなんですけど、僕の中ではもう「東京の仕事が決まった」と思い込み、そのまま単身東京へ。
宿も仕事もない中、東京にきた僕に事務所の人もびっくりして「どうやって暮らしていくの?」と。
上京してしばらくの宿は新宿コマ劇場近くのサウナでした(笑)
やむなく東京にいる親戚のお姉さんに連絡したところ、「私の家3畳だから、無理!」と断られまして、当時の彼氏を紹介してくれたんです。
彼のおかげで派遣会社へ登録してアルバイト生活を始めました。
イベントやコンサート会場でのアルバイトをしながら、オーディションを受ける。
夢を実現するために必死でした。

渋谷の青のネオンに誓った夢の実現

そんな僕に俳優の先輩が勧めてくれたのが「舞台で演技力を磨け」ということ。
教えられるままに舞台で数々の演技の経験を積みました。
所属していた事務所が無くなったりして、フリーの俳優をしばらく続け、アルバイトと舞台の二重生活だったのですが、27歳の時に今の事務所に入り、「30歳までの三年で勝負する」と決めたんです。この三年走り切るぞと。
そして29歳の時に出会ったのが李相日監督の「怒り」でした。
映画の撮影現場を通して学んだ経験や出会い。
佐賀で感じた「キラキラしたテレビの向こう側」はこれだったんだと確信しました。
17歳で「俳優になる」と確信したその思いとはまた違う、30歳の自分が「自分への信頼」を実感した瞬間でした。
それからほどなくウルトラマンのオーディションの話をいただいたんです。
これは運命だと思いました。
なぜかこれは受かると直感したんです。
結果はヒール役。
主人公ではないですが願ってもない大役でした。
でも、地球を守る気満々だったのでけど(笑)
その時に見た渋谷の道玄坂の青のネオンは今も鮮明に心に焼き付いています。

伝説のキャラクター/ジャグラスジャグラー

運命的に出会った役でしたので、その役作りにも僕自身の思いを乗せて演じました。
単なるウルトラマンの宿敵ではなく、重みのあるヒール。
ダークサイドに落ちざるを得ない抗いがたい心の闇・哀しみなどを纏い、それでもひたすらまっすぐに自分の思いで「痛みを抱いて」生き続けるキャラクター。
悪役であってもそれが視聴者の方に共感いただいたのかなと思います。

日本アカデミー賞のレッドカーペットを歩くという夢

一途に一目散に夢を追いかけてきました。
今は、自分を育ててくれた全ての方に恩返ししたいという思いで毎日を過ごしています。
夢はあとからあとから湧き出て、尽きることはないけれど、その夢はいつも明確な目標にかわりました。
夢だったアカデミー賞も、もう実現するべき目標となっています。
もう少しで手が届きそうなところまで来ました。
時代はとても速く流れ、現実の日々の中で起きている事実は時にあまりに不条理だったりもします。
フィクションよりもドラマティックな現実に、どんなときも「一人の俳優」として向き合い、全てを吸収していきたいと思っています。
夢と目標に一直線に向かっていきます。
よかったら子どもたちのためにも、もっともっと「ウルトラマン」が話題になって欲しいので応援よろしくお願いします!

取材を終えて

都内にまとまった雪が降った寒い朝にインタビューをさせていただいたのですが、「寒い中ありがとうございます」と、とても丁寧に出迎えてくださいました。
子ども時代に引っ越しを繰り返して大変だった日々も、多感な時期に大きな決断を下したことも、全て笑顔で話すその姿からはすべてに感謝して今があると確信しているのだと伝わりました。
今後も様々な出会いや経験を吸収して、日本を代表する役者さんになられるのだと感じました!

プロフィール

青柳 尊哉(あおやぎ・たかや)
1985年生 佐賀県出身 株式会社アルファセレクション所属
http://www.a-selection-pro.jp/actor/takaya.html

☆青柳尊哉の夢を現実に!☆ <締め切りは2月2日23:59>
唯一、一般観客投票で決まる<日本アカデミー話題賞「俳優部門」>
「青柳尊哉」への投票応援お願いします。詳細はこちらから。
https://ssl.1242.com/info/allnight/2017academy/

◆舞台 翻訳舞台劇「Bloody Poetry」2018年2月8日(木)~2月18日(日) 赤坂RED THEATER
予約 http://ticket.corich.jp/apply/87700/2AT/

◆オフィシャルブログ「酔いどれ女神の旅日記」https://ameblo.jp/aoyagitakaya/

出演作品 
◆映画「キリトル」主演・コーイチ役 監督:田中情※ハンブルグ国際映画招待作品
「仮面ライダーTHE MOVIE 超・電王トリロジーEPISODE YELLOW 」監督:柴﨑貴行
「清須会議」監督:三谷幸喜
「Father~手を伸ばせば~」主演・前田信行役/監督:月野木隆
「進撃の巨人」ケンセイ役/監督:樋口真嗣
「ガチャガチャ」主演・桜井健斗 役/監督:松本 動
「怒り」第4の山神役/監督:李 相日
2017「劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!」
ジャグラスジャグラー役/監督:田口清隆
2018 3/10公開予定「劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!」
ジャグラスジャグラー役/監督:坂本浩一
2018公開予定「HE-LOW」主演・赤城裕介役/監督:高野八誠 ほか主演映画等公開待機中

◆テレビ
NHK/日本テレビ/TBS/フジテレビ/テレビ朝日/テレビ東京/WOWOW/BS-TBS/雑誌等 多数

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう