明日8月15日は70回目の終戦の日です。
本日登場するスゴい人は、大阪国際大学、名城大学で講師を務める傍ら、戦記作家としても活躍するスゴい人。
彼は5年間で300名もの戦争経験者にインタビューをして記事にし、昨年(2014年)12月にその一部をまとめた書籍を刊行した。
そのインタビュー活動は現在も続いている。
彼の活動の原点とは?
さあ・・・
大阪国際大学講師・名城大学講師
作家
久野潤様の登場です!
「先人を想う」
父方の祖父は草創期のテレビ技術者でした。
今では当たり前のものを一から作ってくれた人に感謝し、それを伝えなければと思っているうちに祖父は亡くなってしまい、もっと話を聞いておけばよかったという想いが残りました。
私の歴史への興味の原点は10歳の頃に観た映画『連合艦隊』に感動したことでした。
2009年、橿原神宮の若桜友苑での「軍艦瑞鶴戦没者並びに物故者慰霊祭」に参列させて頂き、そこでお会いした方にインタビューした記事を『歴史群像』2011年6月号に書かせていただいたのが私の戦記作家としての初めての記事でした。
それ以来、色々な雑誌でインタビュー記事を書かせていただき、雑誌『ジャパニズム』で連載していた記事をまとめたのが今回出版した『帝国海軍の航跡―父祖たちの証言―』です。
これまで5年間で300名の方々に取材をしてきました。
大学時代から靖国神社によく行って慰霊祭などにも参加していたので、戦争経験者の方と知り合って、その方からご紹介頂いたり、全国の電話帳を見て毎日のようにお手紙を書いて取材を申し込んだりして、大学講師の仕事の傍ら、北海道から沖縄まで必要のある場所へ足を運び続けました。
私がこの取材を始めたのは戦後60年が経過してからの事だったので、元将官(大将・中将・少将)の方々にお会いすることはできませんでしたが、現場で戦っていた方々にお話を伺うことができました。
もしかしたら、私がこうして取材をしなければ、残らなかったかもしれません。
50年後、100年後に残っていて良かったと思ってもらえることを願っています。
一人でも多くの方からお話を伺うため、今は時間との戦いです。
日々を過ごしているうちに自分だけが大変だと思ってしまいがちですが、先人たちへの感謝を忘れないでください。
全員が命を捨てる覚悟で戦った結果、今の日本があり、それはつい70年前の出来事なのです。
当時の日本人は否応なしに命懸けの戦場に行っていましたが、決して嫌々ではなかった。
私たちのお爺さんや曾お爺さんたちがその時代に直面したことに一生懸命に取り組んだ結果なのです。
皆さんは、命がけで頑張っていた先人たちの事をどれだけ知っているでしょうか。
先人たちへの感謝や尊敬の念を通じて自分たちの生活を見つめなおし、一日一日を無駄にしないでほしいです。
そして、日々のちょっとした仕事にも、先人たちと同じくらい、せめて半分でも真剣に立ち向かえているかと問いかけてみてほしいです。
◆著書『帝国海軍の航跡―父祖たちの証言 』
http://www.amazon.co.jp/dp/4792605105