本日登場するスゴい人は、民間企業で不可能と言われていた宇宙開発を実現させたスゴい人。
しかも、この会社は電磁石を作っている会社で、社員に宇宙開発の専門家などは全くいない。
さらに元々の製造業を続けながら社員たった20名でロケットを作り、人工衛星を載せて宇宙へ飛ばす。
家族を大切にする社風で、子どもの学校行事があったら会社を休み、休日はできるだけ繋げて長期休暇にして家族と出かけなさいと社員たちに言っているという。
社内のチームワークも良いようだが、一時は互いの信頼関係を失い、危機的状況に陥っていた。
どのようにしてその危機を抜け出したのか?
さあ・・・株式会社植松電機 専務取締役 植松努様の登場です!
「だったらこうしてみたら?」
34歳の時に会社を経営することになったのですが、大きな会社に騙されて2億円もの借金を作ってしまいました。
自分を責め、一人で何とかしなければと日本中を営業して周りました。
毎日苦しくて、飛行機に乗るたびに「この飛行機が落ちてくれれば良いのに」と思っていました。
とにかく借金を返済するために、売上を上げようと他人を貶めたり騙したりすることを覚えました。
売上は伸びていきましたが、社員の事も信じられなくなり、家族の事も邪魔に思うようになってしまいました。
そんな時、地元の青年会議所の仲間に誘われ児童養護施設にボランティアに行きました。
そこには、親からひどい仕打ちを受けて施設に保護されてもなお親が迎えに来てくれることを待ち続けている子ども達がたくさんいました。
自分は他人をやっつける事ばかりに執着して一体何をやっていたんだろうとハッとしました。
同時に、小学生の頃に自分の夢を言ったら先生から「どうせ無理」と言われたことを思い出しました。
可能性や自信を失った人が、他人の可能性を「無理」という言葉で奪ってしまう。
この連鎖で最終的には子ども達が犠牲になってしまうので、子ども達に諦めることを教えないために一度は諦めた宇宙開発をやってみようと決めました。
はじめは紙飛行機教室くらいしかできませんでしたが、北海道大学大学院の永田教授と出会い、宇宙開発をすることができました。
神様が作ってくれた出会いにとても感謝しています。
以前の私はいつも「困ったな。どうしよう」しか考えていませんでした。
だから何も解決できなかったのです。
大変な時、自分に向き合い、なぜ辛いのかを冷静に考えると、意外と簡単にやるべきことは見えてくるものなのです。
決めてからは迷うことはありません。
新たに始めた社内朝礼で自分の想いを社員に伝え続けた結果、一度は崩れかけた信頼関係を取り戻すことができ、社員みんながすごく頑張ってくれるようになりました。
宇宙開発は難しい事ですが、お金儲けでも自分の夢の為でもなく、これをすることで児童虐待を無くすことができると思ってやってきたので、苦にはなりませんでした。
今、当社には年間1万人の修学旅行生が見学に来ています。
見学や講演では、「どうせ無理」を「だったらこうしてみたら?」にすることを伝えてきました。
感想文もたくさん頂きますが、その多くが「無理だと言われて諦めようとしていた夢にもう一度挑戦してみようと思います」というもので、私の話を聞いてくださった方々に私の想いが通じている事を嬉しく思います。
◆株式会社植松電機
http://uematsu-electric.fte.jp/
◆株式会社植松電機(研究・開発に関するページ)
http://uematsudenki.com/
※上記サイトは、一部携帯では見られない可能性があります。