もうすぐクリスマス。
プレゼントに悩んでいる方、「万年筆」はいかがでしょうか?
本日は、1911年の創業以来102年続く日本で最も古い文具メーカー“セーラー万年筆”の現社長を務めるスゴい人が登場する。
彼は大学卒業後、大蔵省に入省。
その後、いくつかの民間企業を経て、4年前にセーラー万年筆の社長に就任した。
大蔵省時代、民間企業勤めが始まってからも彼は何度も逆境に直面し、それを乗り越えてきた。
彼が逆境を乗り越える時の考え方とは?
さあ・・・セーラー万年筆株式会社 代表取締役社長 中島義雄様の登場です!
「成功の反対は何もしないこと」
私が大学生の頃は、学生運動が盛んでした。
素朴な正義感から学生ストライキを行ったところ、1年間の停学処分を受けました。
復学後も、やはり世の中の為になる事をしたいと思い、一念発起して国家公務員試験を受験しました。
停学の経験がある人間など採用されないだろうと思っていましたが、面接官が視野の広い方で、「問題意識を持っているのは良い」と採用して下さいました。
大蔵省に入省し、主計局で社会保障関係の予算を担当、制度改革も行っていました。
非常にやりがいのある仕事でしたね。
阪神淡路大震災の復興予算を決める頃、私は主計局の責任者として予算決定に携わっていました。
ところが、官僚が世間の実情を知るために行っていた民間企業との勉強会が官民交流の行き過ぎだと指摘され、私は不本意にも志半ばで退官することとなりました。
それからは奈落の底に落ちた気分で、何をどうしたら良いのかも分からず、頭を冷やす為に海外へ行ってみたりしていました。
そんな時、知人からのご縁で京セラの稲盛会長にお会いして
「もし人生をやり直す気があるならうちに来ないか」
とチャンスをくださいました。
私は、自分は間違った事をしていないという自信もありましたので、すぐに京セラへ入社しました。
入社から半年後、コピー機大手メーカーの三田工業が倒産し、その再建を任されました。
銀行団との交渉や、仕入れ・販売、工場の整備、人員整理など、企業経営については素人でしたが短期間で様々な準備を進め、2年半後には再建することが出来ました。
これは、私だけの力ではなく三田工業の社員、京セラから再建に関わった仲間、アドバイスをくださった稲盛会長、全ての力が一つになったからこそできたのだと思います。
その後、いくつかの民間企業を経て、人とのご縁でセーラーの経営建て直しをすることになりました。
私は何度も逆境に直面して来ましたが、いつも自分に言い聞かせていることが4つあります。
1.決して諦めず、へこたれないこと
2.他人の助けを当てにしないこと
3.良い人とのご縁を大切にすること
4.行動すること
それから、いつも明るく楽しく楽観的でいることが、私のやり方です。
現在4年目でまだ途上ですが、セーラーを軌道に乗せてより良い商品を世の中に広めていきたいですね。
そして、社員に還元し、利益が出たら税金を納めて社会に貢献できる会社にする。
それが、私の今の目標です。
◆セーラー万年筆株式会社
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