子供の頃から“あしたのジョー”、“空手バカ一代”、“タイガーマスク”などの漫画に夢中になっていたが、自分には絵を描く才能が全く無いことに気づいた。
将来の夢を諦めないといけないという大きな挫折。
しかし、漫画にかかわる仕事を諦めきれず、漫画の原作者を目指すことにした。
そんな彼が原作を手がけた“ザ・シェフ”“女医レイカ”は、テレビドラマ化もされ、大ヒットとなった。
彼は、「面白い物語を作るのに必要なのは、才能よりも努力だ」と言い切る。
さあ・・・株式会社剣名プロダクション 代表取締役 剣名舞様の登場です!
「努力で才能は開花する」
子供の頃から漫画が好きだったけど、自分には絵の才能が無かったのです。
このままじゃ、将来漫画家にはなれない。
目の前真っ暗で絶望ですよ。
今から思い返すと、人生で一番最初の大きな挫折はこの時だったんじゃないかな。
でも、漫画にはストーリーを考える原作者という道があったんですよね。
でも、どうやってなったらいいか、見当もつきませんでした。
大学に進学して、卒業後はIT関連の会社に就職。
働きながらも、いつかはモノ書きの道に進みたいと思っていました。
そんな時、小池一夫先生の劇画村塾に出会って漫画のシナリオの書き方を勉強することにしたのです。
基礎からみっちりと勉強をしてヤングジャンプの原作大賞に応募しました。
最終選考までは残りましたが、惜しくも落選。
自分の中では力作だったんですが、原作者としてもやっていけないのかなとも思いました。
でも、やっぱり諦めきれなくて・・・会社を辞めてモノ書きとして勝負することに決めたのです。
だけど、モノ書きの仕事が決まっているわけでもなく収入も無い。
そんな時、知り合いがオーナーをしている雀荘で働き始めました。
雀荘には本当にいろんな人がいました。
プロの人、運が飛びぬけていい人、借金漬けの人、カモにされる人など、よくよく観察してみるとそこには人生の縮図が展開されていました。
そこで、麻雀を題材にして原作を書いてみたら面白いんじゃないかと思いついたのです。
一気に30本程書き上げ、7~8誌の漫画誌に持ち込みました。
そこから初めての連載が決まったのです。
この時から、現場を知ること、物事をよく観察すること
というスタイルは、今も変わっていません。
グルメを題材にした「ザ・シェフ」の原作の仕事が決まった時は、実は本格的な西洋料理をほとんど食べたことがありませんでした。
だから、すぐにフランスに行って3つ星レストランを食べ歩き、シェフとも実際に会って話を聞きました。
こうして丹念に取材して書くのと全くの空想で書くのでは、物語の重みが違うんです。
ストーリーの典型的なパターンというものは、大昔からの神話、聖書、民話などの古典ですでに出尽くしていると思います。
面白い物語を作る上では、色々なアイデアを組み合わせてアレンジすることが大事ですね。
アイデアの組み合わせとアレンジ次第で、努力をすれば誰でも面白い物語を作れるのです。
そういうちょっとしたヒントやアドバイスで、私のところで勉強をした大勢の弟子や生徒たちが
見事にプロデビューして、今も各方面で活躍しています。
◆作家 マンガ家 シナリオライター 原作者
剣名舞 プロデビュー講座
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