日本を代表する独立系映画プロデューサーのスゴい人!

嶽本野ばら原作を深田恭子と土屋アンナというキャストで映画化し大ヒットした映画
『下妻物語』(監督:中島哲也)は、日本、アジアを始め、カンヌ・ヤングフェスティバルでは開催以来初めて審査員全員満場一致でグランプリを獲得。

彼は他にも、
『蟲師』(監督:大友克洋)
『ピストルオペラ』(監督:鈴木清順)
『姑獲鳥の夏』(監督:実相寺昭雄)
『戦慄迷宮3D』(監督:清水崇)
など数多くの話題作を世に送り出している。

しかし、子供の頃から映画関係の仕事に就きたいと考えていたわけではなかったという。
彼が映画に関わるようになったきっかけとは?
さあ・・・株式会社小椋事務所 代表 小椋悟様の登場です!

「映画の持つ芸術性」
私が生まれ育った川崎には、映画館がたくさんありました。
あまり大きな声では言えませんが、よく学校をサボって映画を見ていましたね。映画が身近な存在だったんですね。
今は映画のプロデューサーをしていますが、そのころはまさか映画関係の仕事に就こうとは考えてもいませんでした。
音楽が好きで、ギターやシーケンサーを使って曲を作っては、いずれはその道で食べていければいいなと考えていたのです。
でも、ある時プロのアーティストの演奏を間近で見る機会があり、
その人の手がきれいで、演奏時の指のなめらかな動きがあまりにも自分とかけ離れていました。
この時何故か、自分の演奏者としての限界を悟っちゃったのです。
今から考えると、早い段階で音楽家をあきらめて良かったと思います。
そこから映像関係の仕事に就くことになり、徐々に映画の仕事にも関わるようになりました。
映画プロデューサーという仕事は、
スポンサー集めから脚本家や監督、俳優を決め、宣伝方針を考えるなど映画製作に関するありとあらゆることを行います。
実は家で映画を観ていても、監督の演出やカメラマンの撮り方は凄いとかつい裏側から見てしまいます。
だから落ち着いて観れなくてね、やんなっちゃう。
映画作りの面白いところは、ロジカルに考えて作品作りや宣伝を仕掛けても、それがいいとは限らないところ。
映画を見る人は、心の中のどこかで思い通りの展開にならず自分の期待が裏切られることを望んでいるのです。
悪女に翻弄されてみたいというようなものかな?
ドキドキワクワクしたい。
でも、これは決して作り手側が考え抜いたからといって生まれるものでもありません。
だから…白状すると…ここだけの話…何が成功するかは映画を世に出すまでわからないんです。
良い作品というのは非合理的・非科学的なもので、人との縁や流れ、タイミングが無理なく噛み合った時に生まれるのだと思います。
つまりこれ芸術。
昨年は、中国映画をプロデュースしたり、今も海外と色々仕事して実感するんですが、これからの日本のエンタメ輸出は実は悪くない。
海の向こうの未だ見ぬファン達はみんな日本の作品を待ってますよ。
ほんとだって。

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