バブルの崩壊以降、年間35億人いたタクシーの利用客が19億人まで減少した。
2002年にはタクシーの規制緩和が行われ、事業者数がそれまでの倍に増え、競争が激化した。
その結果運転手の労働時間が長時間化し、賃金も減少した。タクシーの数は増え続け、過酷になり続ける運転手の労働環境。
そんな低迷を続けるタクシー業界を変革しようと一人の男が立ち上がった。
業界に先駆けて、女性ドライバーを登用したり、忘れ物センターを設置したりと数々の工夫を重ねている。
2009年には、業界からも反発を受けたあることを行った。
さあ・・・株式会社グリーンキャブ代表取締役高野公秀様の登場です!
「タクシー業界を変革する」
バブルの崩壊により、タクシーの利用客はこの20年あまりで25%以上減りました。
追い討ちをかけるように、2002年道路運送法の改正(自由化)により、タクシー業界は車両数が大幅に増え、過当競争による1台あたりの売上が下落しました。売り上げを保つために、運転手1人当たりの労働時間が長時間化しました。
それが原因で、タクシーの事故が増加するという、負のスパイラルが起きてしまいました。
業界全体を見渡した時、サービスの質が落ちこのままでは、イメージダウンとなることは確実でした。
東京乗用旅客自動車協会の担当委員長になった時、断腸の思いで業界全体でタクシー台数を約2割削減するということを決めました。
当然、他の事業者からも「売り上げの減少につながる!」と抵抗を受けました。今現在でも少数ではありますが、協力してもらえない企業があります。
私は当然ながら委員長の立場もあり、台数、ドライバー共に約2割を削減しました。それまで一生懸命働いてくれたドライバーに辞めてもらうのは本当に辛いことでした。
しかし、医師、看護婦さんを始め、放送関係者や金融関係機関等深夜遅くまで働く日本を支えるビジネスマンがいます。
その人たちを自宅まで安全に送り届けるタクシーという公共機関が業界ごと倒れてしまうと思ったのです。
大きな改革を起すためには、何かを犠牲にしなくてはならないということを実感しました。
我々グリーンキャブも業界に先駆けて、雨の日には傘を貸し出したり、忘れ物センターを作ったり、女性ドライバーを取り入れたりと顧客満足度を高めるために努力を続けています。
新しいことを取り入れないと、業界の中で取り残されてしまいます。
常にチャレンジ!これが大事だと思います。