今、大ベストセラーの本がある。
“もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら”
売れに売れている。
経営の神様と言われるピーター・ドラッカーをわかりやすく書いた本。
このドラッカーを日本に広めた男。
この男なくして“もし・・マネジャー”も存在しない。
そして、あの孫正義が師匠と呼ぶ経営学者でもある。
ソフトバンクの帝王が師匠と呼び、尊敬してやまない男とは?
日本の経営学界の重鎮。
さあ、野田一夫様の登場です。
「志さえあれば、後は強く念じろ」
私の人生に一番影響を及ぼし、尊敬する人物こそ“父親”だ。昭和二年生まれの私は当時、航空機業界の最先端にいた父親に憧れ、ずっと、航空技術者になることを志としてきた。
しかし、太平洋戦争の敗戦により「日本における航空機の製造ならびに保有は、これを永久に禁止する」という占領軍の指令が下され、東京大学工学部は廃部。
幼いころから描いていた夢は19歳にして脆く散ったのである。
途方にくれたがいつまでも愚痴っぽく彷徨っているわけにもいかない。
悩みに悩んで経済学を専攻した。これが、私が経営学の世界に入るきっかけであった。
当時の日本において当たり前とされていた経営学はひどかった。あまりにバカバカしくて学ぶ気にもならないくらい。
そんな時期だった。
ある知り合いから何気なく手渡された本が、ピーター・ドラッカーの著書だった。
“The Practice of Management”。
正直、特に読みたくなるようなタイトルでもなかったが、数ページ読んで衝撃を受けた
「これは、日本の経営学を陵駕する!」
そして、日本で初めてピーター・ドラッカーを翻訳した本を出版した。
この本が売れに売れた。
いつしか、周りには志の高い若い経営者たちも集まってきた。
孫正義、南部靖之、澤田秀雄・・・
今では皆、日本を代表する社長になったが当時は、孫正義社長なんて、社員が2人、南部靖之社長は社員が6人。
「3倍ですね」
なんて、孫正義社長が南部社長に言ってましたね。
“志さえあれば、後は強く念じろ”
これからも多くの夢と志に満ちた若い経営者を支援していきたい。