
真の総合的学習ともいうべき“プロジェクトベース学習”を日本で初めて導入して以来、大学進学率を飛躍的に伸ばし、生徒数を倍増させ、全国から見学者が訪れる学校に変えてしまった男がいる。今、この男が改革した商業科単科の男子校の挑戦が脚光を浴びている。さあ・・・川合正様の登場です。「生徒と私」40軒しかない村が嫌で18歳で家出、アルバイトをして東京の大学に入学。時代は学生運動、学校にバリケードができ、喫茶店で1日中議論したよ。神話学を学んだが研究には仏語が必要。仏語が出来ない僕は教授から「高校で働きながら勉強して来い」と諦める事を促され、働き出したのが生徒はバンカラ硬派の京北高校。ワルな学生が自分だけに心を開いて話をしてくれた事が嬉しくもあり、学校の面白さを味わった瞬間。人の話も聞け、授業も完璧と思ってた頃、生徒から「わかったようなふりで接してくるあなたが一番嫌いな先生です」「好きな先生はジャージを着て殴ってくる先生です」と言われた。同じ頃、バイク事故で生徒が亡くなった。免許を取得する相談に乗った時、僕は途中で諦めちゃったんだよだから自分を責めたただ聞くだけではダメ。話を聞いて相手が良くならないといけない。死んでしまったらもっとダメ。だから41歳で上智大学のカウンセリング研究所に通い勉強したんだ。48歳で教頭になり、先輩教師から非難を浴びる中で学校改革を進め、02年から自分が興味があるものを研究して発表するという「プロジェクト・ベース学習」という取り組みを開始。生徒は興味を持った事を研究、発表して皆に認められ褒められ、人の役に立つと分かれば自信を持てる様になるんだよ。そこに競争は必要無かった。子供の中にある一番興味あるものを引き出せば、他も自然にあがってくるっていう事なんだよ。今では卒業生が社会で活躍する姿が何よりも嬉しい。