
「やってみたい!」私は高校生の頃から寄席が大好きだった。ある時、とある有名な師匠が素人さんたちに教えますっていうことを、たまたま聞いた。「やってみたい!」そして私は、落語の間に三味線を弾き、歌を歌う音曲師となった。ゴールデンアロー賞にも入賞させてもらった。若い頃、ずっと、私につきまとっていた言葉があった。「私でいいの?」持ち曲も少ないのに舞台に上がり三味線を弾く。自分自身の自己イメージと周りの期待とのギャップに常にプレッシャーを感じていた。でも、やっぱり三味線は好き。やればやるほど、面白い。その気持ちだけで今日まできた。私の人生、決して一大決心があった訳じゃない。最近、やっと満足に弾けるようになってきた。お客様たちが味わうように聞いて下さる。「これで良いだろ。で、人生止まる。」これからも、大好きな三味線と共に・・そう、人生を止めることなく!