モノを消費し続ける国、日本。
日本人は毎日一人の人が1kgのゴミを出していて、一家庭からは年間1~2トンのゴミが出る。
日本の国土は小さいが、焼却炉の数はなんとアメリカの4倍!
スウェーデンの45倍!
本日は、日本人のモノを大切にするDNAに火を灯し続けているスゴい人が登場します。
彼はどん底を味わって気づいたと言う。
彼は日本リユース業協会の会長(リユース=再使用)であり、全国に展開するリユースチェーン700店舗のリーダーでもある。
さあ・・・株式会社ハードオフコーポレーション代表取締役会長兼社長 山本善政様の登場です!
「全てをリセットする大切さ」
実家の電気屋を兄が継ぎ、一緒に商売をしろと言われたのですが、絶対に自分で起業すると決めていました。
これからはスーパーの時代だと言われていた頃に大学を卒業し、大手では組織の一つの歯車にしかなれないと思い、中堅クラスのスーパーに入社し、最先端の流通の仕組みなど商売を勉強しました。
4~5年は腰を据えようと思っていたのですが、実家の電気屋に当時まだ有名ではなかったSONYの専門店を開業する話が来たので、2年で退社し24歳で起業しました。
扱う製品は、嗜好性の強いテレビやオーディオなどの黒物家電。
店の広さはたったの15坪。
白黒テレビからカラーテレビに切り替わる時期に屋根のアンテナで白黒の家庭を判別して、1日100件くらい飛び込みで営業をしました。
100件のうち、 2~3件が話を聞いてくれるので、無料で見てくださいとカラーテレビを置いてきます。
実際に見てもらうと成約率が高くなるんです。
その後、マニアが唸るような品揃えをするなどして、来店して頂くための仕組みを作りました。
2年目で2店舗を出店、その後、オーディオ・ビジュアル店、パソコンショップ等7店舗まで順調に増やしました。
しかし、バブル崩壊と共に売上が半減。
毎日資金繰りを考えては苦しさのあまり嘔吐してしまうほどでした。
そんな苦しい時期が2年続いた頃、昔の勉強仲間、ブックオフ創業者の坂本さんと15年ぶりに再会。
彼は、当時の古本屋であるBOOK OFFを5~6店舗やっていたのです。
同じように自分はオーディオ、ビジュアル、パソコンなどの黒物家電でリユースを考えていて、考えやビジネスモデルが似ていたので、一緒にやることにしました。
早速、在庫を叩き売っての閉店セールでキャッシュを手にし、リユース店舗へ切り替えました。
そうしたら、開店そうそう想像を超える数のお客様が並んでくれたんです。
資金ぶりは変わらず苦しかったですが、暗闇に一筋の光が見えてきました。
まさにボロは着てても心は錦!
次々と既存の店をリユースショップへと転換していきました。
あの時、緩やかな下降でなくて良かったと思います。
いきなり目の前の道を絶たれたから思い切った舵を切れたのだと思います。
そして見えたものがもう一つありました。
それは自社の経営理念
1.社会のためになるか
2.お客様のためになるか
3.社員のためになるか
4.会社のためになるか
優先順位は1から4の順です。
この理念で経営をしているお陰で同業種より4倍の経常利益率を維持できています。
これからもリユースの考え方を日本に根付かせるためにも尽力していきます。
先ずは自らが心を開き、小利口にならない方が、人として魅力的だと思います。