日本初の児童養護施設等入所者・出身者専門の就職斡旋会社を立ち上げたスゴい人が本日登場する。
児童養護施設を退所した子ども達の74.2%が就職をする。(平成26年度全国児童養護施設協議会調べ)
しかし、高い確率でミスマッチが起き、仮に就職したとしても大多数の若者が入社して半年たたないうちに離職をし、ワーキングプアの仲間入りをしてしまうという。
そんな社会問題を解決すべく、彼は会社を創業。
立ち上げから5年で55名の就労支援に成功している。
更に、現在は夜間の定時制学校や、母子家庭への就職支援など幅広く事業を展開。
彼のこの事業にかける想いを聞かせて頂きましょう。
さあ…
株式会社フェアスタート
代表取締役
永岡鉄平様の登場です!
「もったいない目線」
大学2年の頃から異業種交流会に参加し、手作りの名刺を交換。
経営者の方々も沢山いて社会勉強になり、刺激を受けました。
その中で、人や社会の役に立つ事を理念としている人は成功している。そして、社会貢献の次にお金が来る。この順番が大切だと気づきました。
大学卒業後、リクルートでは2年、次の会社には3年勤めました。仕事内容は採用・就労支援。
特に2社目で大学院生の高学歴ニート化を防ぐためのサポートをしていると、次々にメディアに取り上げられました。
この時、「社会貢献につながる仕事をしたい」という気持ちが強くなりました。
転機となったのは29歳の時、「子供と貧困のシンポジウム」に参加したこと。
恵まれない環境で育った子は、困難につまずきやすく就職も難しい。そして貧困の連鎖が続いてしまう。
その話に衝撃を受けました。
2010年に鎌倉の児童養護施設に飛び込んで、ボランティアを始めました。
子どもと遊びながら話を聞くと、良い子たちばかり。働くことにも真面目に向き合っていました。
ではなぜ、社会に出てつまずいてしまうのか?
それは就活の際に、寮付きの仕事を優先したり、どんな仕事が自分に合うか分からないまま、なんとなく就職先を選んでいたりという、本人以外の問題である場合が多かったのです。
最初の職場に恵まれないと、早期離職に繋がり、そこからどんどん落ちていってしまう。
そこで、本人達に世の中の仕事を教え、やりたいことを聞き、また理解のある企業とマッチングしていく就労支援をしたいと思いました。
調べてみると、まだそれを実行している企業は無い。だったら私がやろうと思ったのです。
創業当初はとても大変でした。
若者の希望ばかりを聞き、適性や本当にやりたいのか?を確認できていない中で就職に繋いだために、クレームの電話が鳴り止まない時期もありました。
そんな時に力をくれたのは、就職が成功した!という喜びの声と、企業からの感謝の言葉。
マッチングをするには、専門家として適性を見つけ、若者と企業とを丁寧なプロセスを踏んで繋いでいく事が大切だと学びました。
社会的弱者の人たちを応援する時は、「かわいそう」ではなく「もったいない目線」で接することが大切です。
「かわいそう」と上から見てしまっては、本人の良さに気がつきません。
もったいない目線は良さを探せて、子どもが生きやすくなります。
皆様も「もったいない目線」で接してみてください。
◆フェアスタート
http://fair-start.co.jp