サッカーファンでなくても知っている、世界一影響力のあるサッカー漫画『キャプテン翼』。アニメ化もされ世界的大ヒット作となり、全世界で37巻、7000万部以上の単行本が発行されている。世界のスーパースター、元仏代表ジダン選手や元伊代表トッティ選手もキャプテン翼に影響を受けサッカーを始めたと聞く。まさに日本サッカーシーンの底上げの一翼を担ったと言っても過言では無いだろう。
さあ・・・ キャプテン翼の作者 高橋陽一様の登場です!
「夢を大切に」
小さい頃から絵が得意で、図工の成績も良かったですね。絵を描けば周りからよく褒められていました。当時読んでいた漫画のマネをしてコマを割ったり、キャラクターを作ったりして、自分で漫画を描いて遊んでいました。とにかく漫画が大好きで毎日漫画を描いていました。アルゼンチンで開催された1978年のFIFAワールドカップをテレビで見て、選手のプレーに衝撃を受けました。ここからサッカーの虜になったんです。
高校生の時にサッカー漫画を描いて新人賞に応募したら入賞!あの時は本当に嬉しくて、漫画家を目指そうと思った瞬間でした。
それでも高校を卒業する時に、大学に行くか漫画家を目指すべきかで迷いました。『漫画家になってもどうやって稼いだらいいかわからないし、本当に漫画で食べていけるのか?』という不安が大きかったからです。
まずはアシスタントで下積みをしようと、出版社に原稿を持ち込んだところ『ドーベルマン刑事』で有名な
平松先生をご紹介いただきました。そこから2年の間基礎からみっちりと修行させていただきました。
1981年から少年ジャンプで『キャプテン翼』の連載が始まり人気が出て軌道に乗ったのですが、実は打ち切りも味わいました。描きたかったことが描ききれず中途半端に終わることに心底落ち込んだりもしました。でもしばらく漫画を描かないでいると、どうしても描きたくなって手が勝手に動いてしまうのです。手を動かしていない時も、頭の中ではストーリーを練り出したりもします。
そうこうしているうちに落ち込みも無くなります。というより落ち込んでいる暇が無くなるのですね。
漫画が心の底から好きなので 辞めようなどと考えたことはありません。キャプテン翼の漫画では読者に向けて『それぞれの夢を追って頑張ろう!』というメッセージをテーマにして描いています。
サッカー以外のスポーツでも、仕事でも何でもいいと思うのですが、それぞれの人がそれぞれの目標に向かう時にこの漫画が一つのきっかけになってもらえれば嬉しいです。日本でもスポーツを題材にした漫画が最近少なくなってきたので、今後は後輩を育ててスポーツ漫画全体を盛り上げていきたいと考えています。
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