過疎化・高齢化が進む町に葉っぱビジネスを生み出したスゴい人!

徳島県上勝町。
人口は1,701名、834世帯(平成27年10月1日現在)、高齢者比率が51.91%という、過疎化と高齢化が進む町に、新しいビジネスモデルを築き上げたスゴい人が本日登場する。
それは、季節の葉や花を栽培、出荷、販売する「葉っぱビジネス」

1986年にスタートし、現在の年商は2億5000万円。
この仕事は女性や高齢者の方もできるのが特長で、中には年収1000万を稼ぐおばあちゃんもいるという。
パソコンやタブレットを使い、全国の市場情報を分析して自らマーケティングを行い、栽培した葉っぱを全国に出荷する。

ビジネスをしたことがないおばあちゃん達をいかにしてビジネスマンにさせたのか?
そのコツを教えて頂きましょう。

さあ…
株式会社いろどり
代表取締役社長
横石知二様の登場です!

「おばあちゃんから町を元気に」

私の家は公務員の家系で、父から公務員試験を勧められましたが、企画や商売が好きで公務員の仕事は性に合わないと思っていました。
そんな時、過疎化が進み、産業がない町をどうにかしないかという話があり、ゼロから作るのは面白そうだと承諾しました。

まず感じたのは、集まったら愚痴や人の悪口を言う田舎の悪い慣習です。
「この慣習を変えないといけない」と話すと、「出て行け!何もわからないよそ者が!」と怒鳴られました。
そこで私は更にやる気が出て絶対にやってやると、覚悟を3つ決めました。
1.信用を得ること
2.愚痴は言わない
3.仕事を作ってお金を儲ける

最初に始めたのは、町の野菜を市場に売りに行く行商生活。
車の中に寝泊まりして2年経った頃、信用ができ始め、町を変えるのに反対している男性たちも、奥さんには弱いと知ったのです。
女性が味方になれば、男性も必ずついてくる。
そこで女性が出来る仕事として、綺麗で軽くて高齢者でも取り組める葉っぱビジネスを思い付きました。

料亭に私たちの商品を入れてもらおうにも、料理人は何も教えてくれません。
でも、お客様として料亭に行けば丁寧に教えてくれる。
サラリーマンが足を運ぶには金銭的に厳しかったのですが、妻が私の本気を理解してくれて、給料を家に入れなくて良いからと料亭通いを認めてくれて、販路を開拓することができました。

田舎は広く浅くやってもダメなんです。
「皆でやりましょう」では動きません。
あなたに注文が来たんだよ!と個人と向き合うのが大切なんです。
私はおばあちゃん達に何をしたら彼女達のやる気が出るか手に取るようにわかるのです。
葉っぱの仕事することで高齢者の方々が収入を得て納税をし、医療費が少なくなり、生活保護も必要なくなり、家族が喜ぶのです。
こんな社会貢献は他に無いと思います。
お父さんの言うとおりの生活を60年近くしてきたおばあちゃんにとって、誰かに必要とされる瞬間の喜びはこの上ないのです。
そして、自分で稼いだお金を自分で使える喜びも。
ある時、おばあちゃんから頂いた手紙の最後の一行に「貴方のことが世界で一番好きです」と書かれていました。
この取り組みを立ち上げることができ、私も本当に幸せです。

◆株式会社いろどり
http://www.irodori.co.jp/

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