本日登場するスゴい人は、キックボクシングの世界で今最も注目を浴びる“双子の世界チャンピオン”の弟であり、WKBA世界スーパーバンタム級王者のスゴい人。
小学校4年生から空手を始め、空手の練習量を増やすためにキックボクシングを開始。
その後、キックボクシングに打ち込むようになり、プロへの声がかかったことから17歳で兄と共に上京してトレーニングを積み、第7代新日本キックボクシング協会バンタム級王者、WKBA世界スーパーバンタム級王者となった。
彼の活躍の秘訣とは?
さあ…
WKBA世界スーパーバンタム級王者
江幡塁様の登場です!
「会長に感謝」
上京してから、会長はまるで父親のように礼儀、挨拶、先輩への尊敬、チャンピオンのあるべき姿など、色々なことを教えてくださいました。
チャンピオンになれる保証もなく、根拠のない自信で上京してきた僕たちの練習に毎朝付き合ってくださり、1つの妥協も無く叱ってくださいました。
会長には感謝してもしきれません。
双子はどうしても比べられますが、デビュー戦で兄はKO勝ちで、僕は判定勝ち。
雑誌の誌面では、兄が大々的に取り上げられ、自分は端の方に少し載っただけで、「すごくシビアな世界に来たな」と実感し、絶対に負けられないという気持ちで切磋琢磨してきました。
その後、19歳の時に兄が日本チャンピオンになったのですが、僕は当時のチャンピオンが同じジムの選手だったために戦えず、なかなかチャンピオンになることができませんでした。
チャンピオンとランキング2位の差は大きく、この時初めて双子で一緒にいるのがつらいと感じ、一時は諦めそうになりました。
自信を持つために一番つらい所で挑戦しようと、本場・タイに行くことを決めました。
現地のジムで2週間トレーニングをしていると、言葉は全く分からないし、今までの経験は一つも役に立ちません。
試合前には減量をしなければならないのに、食事も違うし、単位も違うので目標体重との差も分からず、相談する相手もいないので一人ぼっちでトレーニングを続けました。
修行の最後にタイの2大スタジアムであるラジャダムナン・スタジアムで試合をすると、1R KOで勝つことができたのです。
この時、過酷な環境の中で勝てたことが自信となり、それまでの悩みが吹っ切れました。
帰国後も3戦連勝し、兄と肩を並べることができたと自信を持てるようになりました。
そして迎えた王座決定戦。
前王者が王座を返還したため、挑戦者の僕は対戦相手を選べることになり、当時日本人キラーと言われ、前王者を破ったこともある選手を対戦相手に指名しました。
一番強い人に勝てば、それがまた自信につながると思ったのです。
そして2RでKOし、ついに日本王者になることができ、その後世界王座もとることができました。
ここまで来られたのは尊敬する会長、支えてくれる家族、友人のお蔭だと感謝しています。
今後は、兄弟でムエタイのタイトルを取ることが目標です。
そして、選手として僕達兄弟が活躍することで、キックボクシングをもっとメジャーにしたいと思っています。