本日登場するスゴい人は、カナダ発の人気エンターテイメント集団シルク・ドゥ・ソレイユのラスベガスで行う常設公演“KA”に出演している日本人女性。
彼女は2007年にシルク・ドゥ・ソレイユのオーディションに合格。
2009年よりラスベガスに渡り、同年よりショーに出演を続けている。
ショーではアクロバットなども披露しているが、彼女は2歳からバトンを続けるバトントワラー。
世界選手権で優勝、世界バトントワリング選手権大会に5大会連続出場し2度金メダルを獲得するなど競技バトンでも活躍をしていた彼女が、シルク・ドゥ・ソレイユという新たな舞台に挑戦した理由とは?
さあ・・・バトントワラー高見亜梨彩様の登場です!
「より多くの人にバトンを知って頂くために」
母がバトンスクールを主宰していて、物心つく頃にはすでにバトンを持っていました。
学生時代は、学校から帰るとまず宿題をしてレッスン場へ向かうという生活をしていましたね。
大学卒業後は、母のスクールで指導を手伝ったり自分もプレーヤーとして大会に出たりしながら、勉強のために観劇をしていました。
心のどこかにずっと、「世界中の人にバトンを知ってもらいたい」「競技以外でバトンをできたらいいな」という漠然とした夢がありました。
そんな中でラスベガスでKAを観た時に、ぼんやりと考えていた夢がはっきりとしたのです。
KAに限らず、たくさんのお客様に観てもらえる場で演技をしたいと強く思うようになりました。
それからは、バレエやダンスのレッスンを受けたり多くのステージを見たりすることで、自分の技術と気持ちを目標に向けて高めていきました。
1年ほど経った頃、東京でシルク・ドゥ・ソレイユのオーディションがあることを知り、受験しました。
結果は、合格。
でも、このオーディションはあくまでも世界中に何千何万といる登録メンバーになるためのもので、合格したからと言って出演が決定するわけではありません。
だから、自分のバトンの演技が一応は認めてもらえたという自信がつき嬉しいという気持ちはありましたが、出演することなど、無いに等しいと思っていました。
2年後、突然国際電話がかかってきて「KAという作品に興味はあるか」と言われました。
本当にびっくりして最初は現実と思えず、だまされているのかと疑いましたね。
でも、その3か月後にはラスベガスに行っていました。
すぐに練習の日々の始まりです。
2か月後からはできるようになった役から少しずつショーに出るようになり、ショーの前にはアクロバットなどのトレーニングをして常に必死なので、精神的にも体力的にもいっぱいいっぱいでしたね。
でも、絶対にやり遂げたいという気持ちが強かったので、無我夢中で練習をしていました。
それに自分のしたい事のための過程だから、挑戦するチャンスを頂けているだけでありがたいです。
でも、今もまだ目標を達成したとは思っていません。
舞台に立つことはできましたが、磨けることはまだたくさんあります。
これからもKAのショーだけでなく、日本に帰国した時には教室での指導やステージへの出演を通じてバトンをより多くの人に見て知っていただけたらいいなと思っています。