本日登場するスゴい人は、日本全国でリゾート施設を展開する“星野リゾート”を率いるスゴい人。
彼は、米国コーネル大学ホテル経営大学院でホテル業界のMBAに相当するMPS(現在はMMH)を修了。
その後、アメリカで就職し、シカゴにてホテル開発のプロジェクトに参加。
約2年間、ホテルの建設から運営スタッフのコーディネーションや教育など、ホテル開業まで携わった。
帰国後、1991年に「星野温泉」の事業を継承。
95年には株式会社星野リゾートに社名を変更し、現在の経営体制へと移行した。
数々のリゾート運営を成功させるスゴい人の考えとは?
さあ・・・株式会社星野リゾート代表 星野佳路様の登場です!
「日本のおもてなしを世界へ」
私が事業を継いで一番苦労した事は人材獲得でした。
最初の5年間は、リクルーティングの事しか考えていませんでしたね。
1991年当時は軽井沢では大手企業の工場が就職先として人気があり、募集をしてもなかなか応募の集まらない状況でした。
場所柄、需要は安定していてお客様は来てくださるのですが、サービスをする人間がいない事には成長できません。
そこで採用のターゲットを新卒に絞り、全国の大学を訪問して回りました。
採用活動の際には、“会社を選ぶ人”の立場に立って「会社選び」を考え、自分の人生の大事な数年間を過ごしたいと思える会社になることを目指してきました。
その結果、94年には2人、翌年は5人、その次は7人と少しずつ増え、今年は180人の新卒新入社員を迎えることができました。
人材獲得に苦労していた頃を思うといまだに信じられませんね。
また、入社時の面談だけでなく、退職する人にも徹底的に調査を行います。
その人が自分の人生を投資して、星野リゾートでそれに見合うリターンを得て退職することができたのか?
これを知ることで、次の採用活動にも活かしています。
私はあまり無茶をしない性格なのでピンチに追い込まれることはあまり無いのですが、それでも私が最後まで参入を反対し続けていたリゾナーレ八ヶ岳を始めた時にはオーナーシップを取った途端に赤字になり、これはピンチだと思いましたね。
ただ、どんなに困難な状況に追い込まれても出来ないことはありません。
出来るまでやるべきことをしつこくやり続けるのです。
始めたら後には引けないので、やりきるか死ぬかという覚悟でやるべきことをひたすらやり続けています。
リゾート運営は、実際に運営に携わってみないと分からないことが多くあり、ある程度見極めて最悪の場合のリスクを知って、後はやってみるしかありません。
実際に現場で働いている社員が改善すべき課題をよく知っているので、彼らとのコミュニケーションから戦略を考えます。
最初から私が正解を持って入っていく訳ではないのです。
私の目標は、昔から変わりません。それは、日本のホテル運営会社が世界に認められるようにすることです。
海外に行くと、ホンダやトヨタ、日産など車には日本車の選択肢があるのに、日本のホテルは選択肢に入っていないのが現状です。
世界で日本のおもてなしが選ばれるように、これから世界の都市に進出していきたいと思っています。
◆星野リゾート
http://hoshinoresort.com/
※一部携帯では見られない可能性があります。