10代の頃、「生きる目的」を見出せず、人生からフェードアウトする方法を考えていた。
ただ、「自殺」は多くの人を悲しませてしまうし、そんなことはしたくなかった。
生きるために必要なことをなるべくしないようにしてみようと試してみた。
つまり、「食べない」「飲まない」「寝ない」ということ。
また、自分と向き合える空間を作ろうと、音楽や照明などの環境を選んでいった。
でも、音楽は他人が作ったもの。そこで、最後に残ったのが「ローソク」だった。
ローソクが灯す火と向き合うと、自分と対話できる。
溶けていくローソクは「人生」そのもののように感じ、「ローソクを作る」ことを職業にした。
人々は「ローソクでは生活が成り立たない」と言ったが、実際にローソクだけを作り続けていると、この活動に興味を持って様々な人が集まり、それが今の活動の原点となった。
広島で平和の火を灯し、長崎や沖縄なども旅してまわり、新潟中越地震や東日本大震災でも支援に奔走。
各地での支援活動を続けている。
さあ・・・キャンドルアーティスト CandleJUNE様の登場です!
「支援のありかた」
自分の意思とは無関係に人間は「生きよう」とすることを実感してからは、生きることに疑問を持つのは止めて、積極的に「生きる」という選択をしようと考えた。
そして、「ローソク」を作る日々を続けたらそれが“仕事”となり、広島で「平和の火」を灯し、長崎や沖縄、NYグラウンドゼロやアフガニスタンなど世界の悲しみの場所を灯す旅が始まっていった。
10年前に起きた新潟中越地震では支援に奔走した。
発生から3年間復興イベントを行っていた仮設の建物が取り壊しになる時に、地元の人たちはもうイベントを止めようと考えていたが、引き続きフェスをやろうと提案した。
震災が起きた10月23日は全てのメディアが注目するので、「町おこし」の大きなチャンスと捉えることも出来る。
行政が行う型通りの追悼式典ではなく悲しみから喜びへと移行していく形をつくるために、フェスのような形であれば若者も積極的に参加して、自然と人が集まり、皆がそれぞれにこの出来事を振り返ることが出来る。
地元の物産展を行うなど、経済効果ももたらせる。
そんなプロモーションをしていきたい。
どんな災害が起きた時も「早く戻りたい」とか「復興を」という風におっしゃる方が多いが、災害という新しい出来事が起きたのだから、それを受け止め、新たに生まれ変わるべきではないかと思う。
「被災者への配慮に欠ける」との批判もあるが、“自然と共存する”事を前提にすれば、自然災害が起こることは受け入れなければならない。
日本は地震も多く、「震災大国」とも言われる。
ただ、それを悲しむのではなく、ポジティブに捉えれば、「もっとも地球の声を聴く民族なんだ」と思う。
今は、原発事故で大きな痛手を受けた福島をなんとかしたいと思っている。
「原発」を語るのではなく、まず、今の福島を語れるようにしたい。
月命日には必ず福島まで出向きローソクを灯しているが、追悼はしていない。
いずれ、「福島の人たちありがとう。あなたたちのおかげで世界は学ぶことが出来ました」
と言われるような世界になって欲しい。
これはきっと広島も長崎も一緒で、「核兵器もなくなり、戦争も終わり、原発もなくなる世界を、世界の国々は広島や長崎、そして福島から学ぶ事ができました!ありがとう!!」
そう言われるときに追悼の灯火をともしたい。
それが、自分が生まれて来た意味だと思っています。
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