俳優として活躍を続けながら日本に南米の楽器ケーナを広めた立役者!

NHK大河ドラマや数々の大ヒット映画に出演をする俳優が本日登場する。

仕事が舞い込み順調に仕事をこなした20代。しかし、30代を迎えた時、苦悩の日々が始まった。

自分の演技力を高めるために、舞台にもチャレンジをした。

失意の中、南米マチュピチュで出会ったケーナ(竹笛)から何を掴んだのか。

さあ・・・俳優、田中健様の登場です!

 

「1本の電話」

高校卒業後、 福岡のナイトクラブで働いている時にスカウトされ、アイドル歌手としてデビューすることになったのです。

1年間活動をしましたが、全く売れませんでした。このままでは食べていけないので、福岡に帰ろうと荷物をまとめていたちょうどその時当時所属していたコロンビアレコードのディレクターから「映画監督を紹介したいから、飲みにいかないか?」と1本の電話がありました。

演技なんてそれまで一度もしたことがありません。でも、これで東京に残れるならと映画のオーディションを受けることになったのです。

不思議なことに、次々とオーディションに受かりました。

今から思い返すと、当時仕事も無く不安で不安でしかたがない日々を過ごし、目だけがギョロギョロと光っていたのが、『サンダカン八番娼館 望郷』や『青春の門』の役柄に合っていたのかもしれません。それに、運が良かったのだと思います。その後仕事は順調に増えていったのですが、年を重ねるにつれて、不安も増していきました。

20代までは、演技に勢いが求められたのですが、30代になると深みのある演技が必要でした。しかし、自分には基礎が無かったので上手く表現できなかったのです。

そこで演技力を鍛え直そうと、舞台にチャレンジしました。舞台は常に一発勝負です。

失敗できないというプレッシャーに押しつぶされそうになり、怖くて怖くてどうしようもなく逃げ出したいと思うことが何度もありました。10日間も食事が喉を通らなかった事もありました。

でも、ここで逃げたらもっと酷い事になると思ったので踏ん張れたのです。

この時の舞台の活動が、今の演技に生かされています。また、自分の苦しい状況を友人に相談したら「旅をしろ!」と言われ、すぐ行動に移しました。

イラン、ヨーロッパ、トルコ、ネパールなど世界中を旅し、ペルーのマチュ・ピチュでケーナ(竹笛)と出会ったのです。

雲海を見下ろしていた時に聞こえてきた美しい音色。すぐさま吹いていた人に声をかけ笛を吹いたところ、すぐに虜になりました。

私は願掛けの意味も込めて「10年間は1回も休まずケーナを吹く!」と決めました。結局13年間続けたのですが、あこがれだった日野皓正さんと同じ舞台に立つこともできました。

演技でもケーナでもそうですが、何でもスグにはモノになりません。

しかし、継続すれば大きな力になると思います。

まずは、決めて続けてみませんか。

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