日本で最も有名な競輪選手。 中野浩一。 世界最速の記録を10年守り抜いた男。
バラエティ番組、CM、競技場の外でも彼はいつも人気を集めている。
結果、競輪=中野浩一
このような方程式が出来上がりつつあった。彼の中で違和感が芽生える。
競輪業界をメジャーに!僕だけじゃなくて他の選手にも、もっとスポットライトを!
10年間タイトル保持の偉業を成し遂げ競輪ファンを魅了するだけでなく、競輪界の後輩達にとっての
カリスマ。今や競輪界の大御所である彼。
彼が速い理由。彼が世界最速で走り続けられた理由は至ってシンプル。
さあ、中野浩一様の登場です。
「初心忘るべからず」
小さい頃から、じいちゃんと賭けをしていた。夏休み前の成績が良かったらお小遣い貰える、といった感じで。
いわば、完全実力主義の勝負の世界を楽しめる私のルーツはそこにあるのかもしれません。
世界選手権で1位を獲る。それを10年続ける。
決して簡単ではなかったと思うんですよね。しかし、世界で一番になると決めたからには誰より辛い練習を積み重ねて次々と圧し掛かる、大きなプレッシャーに打ち勝つのは当たり前のことだと思っていました。
そうやって、シンプルに考えるように徹底していました。
そうは言えども、思うようにスピードが上がらなかったり、思いがけず怪我をして試合を休まざるを得ない・・・こんな問題は必ずやってくるんだよね。
そんな時は、初心に戻る、これに限ります。
競輪選手生活の初めの頃に先輩に教えてもらった心構えや言葉を支えに進んできました。
私が競輪を始めた頃、競輪はマイナーなスポーツでした。
メジャースポーツとして一人一人の選手達にもっと光が当たるようにしたいと思って、ずっとやってきました。バラエティ番組やCMに出るときもそんなことばかり考えていましたし、今でもそうですよ。
せっかく世界大会で連覇をしても、なんだか認められていないというか、軽く扱われているような気がして・・・もっともっと競輪がメジャーになってほしくて・・・
競輪を通して観客を涌かせる人気選手、輝いているスターはいっぱいいるんです。
私が来る日も来る日もペダルを踏んで作ってきた道の跡を、後輩達がどんどん続いて走り
それぞれが活躍してくれるように、そして、競輪業界がもっと活発になるように願ってやみません。