レギュラー番組9本から月収900円に転落
窮地で生まれた「収納王子コジマジック」
片づけを義務教育にしたい!
本日登場するスゴい人は、「収納王子」として活躍するスゴい人!
漫才コンビ「オーケイ」のツッコミ担当であり、1998年から2001年にかけてコンビで大阪の新人賞を総なめにした。
現在も現役のお笑い芸人として活躍する一方で整理収納アドバイザーや住空間収納プランナーの講師資格を持ち、自身で収納事業を行う会社を立ち上げ、さらには協会を立ち上げ、収納の検定をまで作ってしまった。
彼はなぜここまで収納を究めることになったのだろうか?
さあ…
ケイスタイル株式会社 代表取締役
一般社団法人日本収納検定協会 代表理事 小島 弘章様の登場です!
物心ついた頃から「テレビの人」になりたかった
物心ついたときから両親に「テレビの人になる」とずっと言っていて、とにかく目立ちたがり屋でした。
僕は不器用で、「これだ」と思ったらそれしかできないんですよ。
子どもの頃から思い続けていることを実現させる方法を考えて、思い続けて今があります。
レギュラー番組9本から月収900円に転落
スタートは役者だったんです。
エキストラから始めて、最後はNHKの連続テレビ小説で役をもらったんですが、「あれ?主役の人って最初から主役なんだ」と、ふと思ったんですよ。
その時にたまたまテレビで「ABCお笑い新人グランプリ」っていうお笑いコンテストを観て。
売れている人たちが出ている中で、コンビ結成1年目で無名だったますだおかださんが優勝して、「漫才師って舞台に立ったらいきなり主役なんだ」と思ったんですよ。
「かっこいい!これだ!」と思って、その足で事務所に行き、「役者ではなく、芸人になりたいです!」と言って。
中学校からの同級生の相方を無理やり誘って、漫才の養成所に通い出したんですよ。
ますだおかださんに3年くらいベタづきで、出る番組を全て見学して、前説をさせてもらって、ますだおかださんの漫才をすべて台本に書き起こして、それを相方と完コピして。
ネタを書いている増田さんにずっとネタを見てもらって、漫才を始めて5年目で初めて新人賞をとって、そこから3年間で大阪のすべての新人賞を総なめ。
レギュラー番組がラジオとテレビ合わせて9本になりました。
でも、そこから激減するんですよね。
調子に乗っていたんだと思います。
ネタ作りって一番しんどい作業なんです。
だから楽を選んでしまって、一番大切なことをできてなかったんですね。
新しいネタが無いからオーディションに受かるわけもなく、仕事がどんどん無くなって。
最後の給料明細が、一カ月900円ちょっとだったんです(笑)
窮地で生まれた「収納王子コジマジック」
その時、芸人は漫才・コントができて当たり前、それに加えて一芸という時代で、何ができるんやろうと。
一人で部屋を見渡したときに、ベッドとソファ以外はすべて手作りをしていたんですよ。
お金が無いけどええ格好したいから、ホームセンターで買ってきたモノや粗大ごみで貰ってきたモノで家具を作ったり、100円ショップで買ってきたモノで収納グッズを作っていて。
その頃ちょうど松竹芸能のホームページが立ち上がって、自分が作ったモノを紹介してみ
たら、それが夕方の情報番組のプロデューサーの目に留まり、番組に出たらすごい反響をもらって、どんどん人気コーナーになったんです。
その中で自然と「収納芸人」て呼ばれるようになって。
調べて整理収納アドバイザーの2級、1級、講師の認定資格を取って、収納の事やったら10時間以上しゃべれるようになって、自信がつきました。
その時にちょうど王子ブームで、僕は自ら収納王子と名乗り、mixiで「1万円でプレスリーみたいな衣装を作ってほしい」と言ったら、学生さんが作ってくれて。
片づけて「コジマジック!」と言うネタで「あらびき団」という番組に出させていただいたりするうちに、なんと学研さんから出版のお話をいただいたんです。
初めての本は10万部を超えるベストセラー
半年間、毎日朝から晩まで五反田の学研さんに軟禁状態で作りに励みました(笑)
「明日までにつっぱり棒のネタ30個考えてきて!」と言われて、その頃まだ3つくらいしかネタが無かったんですけど、「できません」「わかりません」と言ったら僕の人生終わると思って。
「わかりました」と言って、そこから100円ショップやホームセンターを駆け回って、無理やりネタを作って出しました。
出版と共に本が売れて、なんと10万を超えるベストセラーになったんです。
売れてもいない芸人の本が10万部を突破するってあり得ないことだったらしいんですけど、ベストセラーになって、東京のテレビのレギュラー番組が決まったり、帯番組のMCが決まったり、オファーをたくさんいただいて、なんと「ソロモン流」という全国ネットのゴールデンタイムの番組で特集していただいたり。
それを観た田舎の両親が、初めて芸人の仕事を認めてくれたんです。
ただ、中にはコジマジックとしての活動を非難する芸人もいました。
「ネタも作らんと収納ばっかりやって、アイツ何してんねん…」
相方と1年間という約束で一緒に東京に出てきていたんですけど、その結果がコジマジックで、相方は大阪に戻って遠距離コンビになって。
でもちょこちょこ全国ネットのバラエティ番組にも出させていただけるようになって、ようやく仲間たちも認めてくれて。
今思えば、解散せずに自由にさせてくれた相方のおかげだと思います。
僕の原点はやはりオーケイであり、漫才です。
ということで11月には約6年ぶりに東京でコンビでライブを行うことになりました。
苦労時代を支え続けてくれた妻との約束
妻とは9年付き合って結婚したんですけど、実はその間に何回か別れがあって。
僕が他に好きな女性を作ってしまって、その女性のところに転がり込んで結局捨てられて、たむけん(たむらけんじ)さんの家に転がり込んで。
何カ月経っても出て行く気配がないので、「小島が女に捨てられて、ずっと居候してる」とたむけんさんがラジオで言ったんです。
そのラジオをたまたま妻が聞いて電話をくれて「あんた大丈夫なん?家あるん?」と。
「あるわ!当たり前やろ」と言ったら、「それたむけんさん家やろ。生放送でたむけんさん言ってたで」と言われ、それでも大丈夫と言って電話を切ったんですが、3日後にまた電話をくれて「家借りたから帰っておいで」と言われて、のこのこと帰ったんです。
その時に、彼女を本気で幸せにしないと、オレは人間としてクソやなと思って。
真剣に考えたときに、「よしっ!収納で勝負しよ!」と思ったんです。
「オレ、収納王子になって東京に行く。1年間頑張ってあかんかったら芸人辞めて、ちゃんと就職する。その時結婚しよう」と言ったら、妻は1年経ったら普通に働いてくれると思ったんでしょうね。
「行っておいで」って言ってくれました。
それから遠距離恋愛をして、1年後に収納本が話題になって、3年後に妻を東京に呼んで結婚しました。
3~4年間は全部妻が面倒を見てくれていましたから、結婚するときに「私は一生働かないから、ちゃんと食べさせてよ」って言われて、今もそれは何とか守っています(笑)
片づけを義務教育にしたい!
僕は収納で勝負すると決めて、1つのけじめとして収納の会社を立ち上げ、協会を作り、収納の検定を作りました。
子どもが生まれて、自分で子育てをしながらたどり着いたのが「収育」でした。
片づけって一生やっていくことなのに、学校で習わないんですよ。
僕は片づけを義務教育化したいんです。
現在、片づけの団体は30以上あるんですが、全団体で手を取り合うことで、一つの団体ではできなかった大きなことができると思い、すべての団体に声がけを行い、1つの片づけ業界をつくりませんか?と呼びかけました。
漸く15団体に集まっていただくことができ、来年には大きな収納イベントも開催します。
収納の世界に踏み込んだからには、「収育」を当たり前のものにし、今後も収納で日本中を笑顔にしていきます。
取材を終えて
久しぶりの再会でした。
数年前某番組の取材で我が家に来て頂いたことがきっかけで、今回は逆に取材させていただけることになりました。
お片づけが苦手な私が衝撃を受け感動したのは、小島さんに片づけていただいた部分だけはどんなに崩れても元にもどせる片づけ方だったことです。
小島さんの「収納王子」が誕生するまでには想像もつかないストーリーがありました。
まさかこんなことが…と。
取材を通して思ったことは、人は誰しも大きな山のような苦しいことやつらいことがあると思います。私も何度も挫折をしてきました。
でも、小島さんのこのお話を伺って…まだまだできる、可能性は無限であり、夢は叶えるためにある。と改めて自信が持てました。
多くの方々に読んでいただきたい取材でした。
プロフィール
小島弘章(こじまひろあき)
ケイスタイル株式会社 代表取締役
一般社団法人日本収納検定協会 代表理事
お笑いコンビ・オーケイ(松竹芸能)
片づけ・収納・住まいに関する確かな知識と実績を持つプロフェッショナルでありながら、松竹芸能で20年以上の芸歴を積んだ、主婦層に圧倒的な支持を受ける男性ライフスタイル系タレントのパイオニア的存在。収納に”笑い”を取り入れたセミナーが話題となり、年間講演依頼数は200本以上。著書・監修本は累計35万部を超え、2014年12月には収納と育児・教育・育成を組み合わせた “収育”を理念として掲げた、一般社団法人日本収納検定協会を設立。2015年10月からは”お片づけを楽しむ検定”「収納検定」をスタートさせる。そのほか収納グッズ開発やモデルルームの収納コーディネートなど幅広く活躍。フジテレビ「ノンストップ!」(毎週木曜)にレギュラー出演中。
1994年 9月 「オーケイ」結成
1998年 8月 「子供戎漫才新人コンクール」新人漫才奨励賞受賞
1999年 2月 「NHK上方漫才コンテスト」優秀賞受賞
2001年 1月 「ABCお笑い新人グランプリ」優秀新人賞受賞
2001年 6月 「上方お笑い大賞」新人賞受賞
2009年 8月 “収納王子コジマジック”として始動
2014年 12月 一般社団法人「日本収納検定協会」を設立
◆オーケイトークライブ2017
11月11日(土) 18:30開場 19:00開演
会場:新宿角座
前売:1,000円 当日:1,500円
チケットぴあ:TEL 0570-02-9999 Pコード:597-690
◆著書一覧 http://amzn.to/2xmbh2x
◆ケイスタイル株式会社 http://kstyle-co.jp/
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