萬治二年(1659年)に加賀藩中荷物御用(飛脚の取り纏め役)として創業。
慶応三年(1867年)に業態転換し、加賀料理を提供する浅田屋旅館が誕生した。
料亭として創業し140年以上の歴史を持つ、老舗中の老舗である。
日常我々が感じることが少ない、『日本らしさ』を伝え続ける料亭である。
本日は、その浅田屋の店主が登場だ!
さあ・・・浅田松太様の登場です!
「進化する老舗」
大学の経済学部を卒業をして、銀行に就職をしました。
ちょうどバブルが崩壊した直後。
家業である料亭には、もしかしたら将来が無いのではないかと考えていました。
銀行では4年間、中小企業向けの融資業務を担当させていただき、その後、浅田屋で働くことになりました。
当時の料亭は、古き良き時代の名残があり、売上、経費、収益などの経営指標をあまり重視していなかったのです。
銀行員時代の融資担当の経験から、直感的に『これはまずい』と思い、店の数字を全て見ることにしました。
『コストを抑えつつ、いかに売り上げを確保するか?』
現実から目をそらさず、経営は人に絶対に任せない。それが大切だと思いました。
店に入ってから、お客様の靴の下足番をずっと続けています。
下足番としてお出迎え、お見送りをしていると帰りぎわのほんの数秒の間に
『今日のお料理、接客はどうだったか? お席は満足いただけたか?』など
お客様の空気感が伝わってきます。
そこから日々反省をして、浅田屋が提供する
『品格と非日常を感じる空間』をさらに磨いていこうと、努力するのです。
大切なおもてなしのお席は
『浅田屋なら安心して任さられる』
と思っていただける料理屋を目指して、日々精進してまいります。