当時30歳で売上20億円、負債14億円のメガネ屋を買収し、復活させたスゴい人!
今なら手を出さないけれど当時は… 買収後、想像を超えた状況に どんなに苦しくても死守した事 「OWNDAYS」(オンデーズ)というメガネ・サングラスの製造・販売会社をご存知だろうか? 国内113店舗、海外96店舗(シンガポール、台湾、オーストラリア、オランダ、タイ、フィリピン、マレーシア、ベトナム、カンボジア)に展開している。(2017年11月現在) 実はこの「OWNDAYS」は10年程前、国内50店舗程で年商20億円にもかかわらず、14億円の負債を抱え、毎月2000万円の赤字を出し続けていた。 そんな状況の中、個人で負債を背負い再建に踏み切ったのが、本日のスゴい人。 当時は誰もが無謀だと口を揃えて言ったという。 何故、彼は無謀だと言われたことにチャレンジし、成功させる事ができたのだろうか? さあ… 株式会社オンデーズ 代表取締役 田中 修治様の登場です! 学校にはほとんど行かなかった(笑) 学校があまり好きではなかったです。 じっとしていられなくて、「じっとしていなさい!」と言われるとお尻がムズムズして止まらなくなり、動きたくなっちゃうんです。 「トイレ」と言って教室を出たまま戻らないような子どもでした(笑) その癖は今も健在で、自分は克服せず大人になってしまいました。 誰かの指示に従い、お金をもらうことができない 若い頃、警備員のアルバイトをしたものの、この動きたくなっちゃう癖が原因で、今日は朝までここにいるんだと思った瞬間、もうダメでした。 ずっと同じ場にいて、誰かからお金をもらうことが、そもそもできないんです。 集団行動がダメ、人から指示を受けることが苦手。 だから最初から、お金は自分で稼ぐものだと思っていました。 周りの人に「お金がないから何か手伝うことはないですか?」と言っていると、「車を売りたいんだよね」「現場に人が足りないから手伝って」「引っ越し手伝って」など、色々と声が掛かるようになり、知り合いを通して仕事をしていました。 むかしから遊びと生活、お金を稼ぐ仕事との境界線は全くありませんでした。 友達と始めたビジネスが!? 20歳の時、不動産業を営んでいる友達の親から閉店した喫茶店を与えられました。 どんなお店にするか自分たちで一から考え、普通に喫茶店をやっても面白くないなと思い、都内で流行りだしたマンガ喫茶を始めてみたところ、これが大流行。 その後も居酒屋を経営したり、10種類近くビジネスをしましたが、大きくなったり潰れそうになったり、紆余曲折沢山でした。 今なら手を出さないけれど当時は… オンデーズの前は、デザインやWebを活用してブランディングをする会社を経営していました。 自分を含め7名ぐらい。 自分が営業をし、単発の仕事も多く、ちょっと疲れてきていました。 社員も結婚し始めたので、ちゃんとした会社にして大きくしないといけないと思っていたんです。 30歳になった頃、後継者がいない等の問題から会社を買ってほしいという話をいくつか頂くようになり、オンデーズもその一つでした。 最初は転売益目的で調査をしていました。 そして、この業界はイケる!と直感的に思いました。 お店によっては白衣を着て、フレームは1万円なのに営業トークで値段がどんどん上がっていく。 当時、メガネはファッション性より視力矯正器具的な意味合いが強かったのです。 色々な業態・業種を見てきたからこそ、メガネ業界は旧体質だと気づき、そしてそこに面白みや改善の余地があると思いました。 買収後、想像を超えた状況に 給与を支払うことさえ苦しい状況なので、銀行以外にも個人資産家など当たれる所は全て当たりました。 支払いを遅らせられる所は遅らせてもらい、当初予定に入れていなかった閉店店舗の敷金の戻りが200万円程入金され、1ヶ月目は凌いだものの会社の預金残高は20万円でした。 こんな綱渡りの状態が続き、やっと銀行から融資を頂けるようになったのですが、それまで連帯保証を求められなかった銀行からも個人の連帯保証を求められ、躊躇せず受け入れました。 民事再生をしなかったのは買収交渉の中で「債務カット等、銀行に迷惑をかけるような事をしない」と約束していたから、自分なりの仁義ですね。 私財もキャリアも投げうって全力で再生に賭けているのに、内部からの批判を受けるのはつらかったです。 でも考えてみれば、30歳そこそこでロン毛の人がいきなり経営者として来たのだから、わからなくもないですが(笑) 新しいオンデーズを社員に見せたいという想いを込めて買収したのはいいものの、資金繰りは十分でなく、「待ち営業」に慣れてしまったスタッフ、バラバラな店舗デザインなど、課題は山積み。 ブランドの顔となるロゴなんて、4つもあり大変驚きました。そして案の定、最初の1店舗は失敗に終わりました。 だからはじめは本当に順調じゃなかったです。 どんなに苦しくても死守した事 売上20億円ということは、1店舗あたり1日の売上平均は9万円。 客単価が1万円だから客数にすると9名。 営業時間は12時間だから1時間に1人も売っていない。 1時間あたり1本、スタッフ皆で頑張って売れば、売上は倍になるのです。 これを実践すべく、実際にスタッフと共に店舗に立ち、大声を出して集客し、メガネの事はよく分からないものの、口八丁で営業して2本、3本売ってみせた事もあります。 小さな成功体験を積み重ねてもらうため、日々の売上と客数の実績累計の達成率を表にして順位付けし、毎朝全社にメール配信もしました。 これは今でも実践しています。 他にも、全店を周りスタッフ全員と面接し、お酒も飲みながら愚痴も含め、想いを聞き出しました。 こうして、気になったところからすぐに手を付けていき、少しずつ社員からの評価も得られるように。 そうしているうちに赤字が黒字になり、黒字から売上が徐々に伸び、更には落ちなくなったのです。 一番大切にしてきたのは人です。 だから絶対に、どんなに会社の財務が厳しくても、給与だけは下げませんでした。 これまでにない、溢れ出す仕組み 低価格なのにお洒落で品質が良いと、低価格の市場ではデザインや機能性で勝ち、デザインや品質を求める市場では価格で勝てるんです。 色々と作り上げた中の一例ですが、 ・世界全店舗での共通の保証内容 ・各地域の営業担当マネージャーは社員による選挙で決定 ・メガネ加工の技術力を競う大会を毎年実施 ・出勤や売上達成などで「マイル」を貯めて、獲得数に応じて商品や旅行などの特典と交換できる福利厚生システム など。 今年からインバウンドの来店が多い店舗へ、仮想通貨「ビットコイン」決済も導入しました。 そして、いま最も力を入れているのがSNSの活用です。 SNSを通じてお客様とのコミュニケーションを更に深めていくために、スタッフのSNS活用を許可し、またインフレンサー採用も始めました。 デザインや品質、そしてブランド力も大切ですが、やはりお店のスタッフのファンになってもらうのが、働く本人にとっても組織としても大きな力を発揮する時代ですから。 高齢化が進む日本、そして海外共に需要はまだまだあるので、これからも店舗拡大し世界に通用する企業を目指します。 取材を終えて スゴい人を沢山取材させてもらっているが、田中社長の軸はこれまでお会いしたスゴい人たちとは全く別な次元で存在していた! 記事に盛り込めないほどに沢山の経験をされ、組織づくりもされている。 一般的な思考では到底思いつかないか、思いついてもやり切るPOWERまで持ち合わせている人は本当に少ないと思う。 これまであまりメディアには出ていなかったが、今後は少しずつ出ていくそうだ。 田中社長個人が更新しているブログがまた面白いから是非、読んでみて欲しい。 ドラマを超えるリアルな物語が書かれている。 プロフィール 田中 修治(たなか・しゅうじ) 株式会社オンデーズ 代表取締役 ◆オンデーズ HP https://www.owndays.com/jp/ja/ ◆オンデーズ社長のブログ https://ameblo.jp/shuji7777/
Copy and paste this URL into your WordPress site to embed
Copy and paste this code into your site to embed