【杉山 元茂】東京・歌舞伎町の入り口で老舗とんかつ店を継承するスゴい人!

杉山 元茂

“とんかつ茶漬け”をご存知でしょうか。
東京・新宿歌舞伎町の入り口にある“すずや”という老舗とんかつ店で創業の頃から愛され続ける、人気メニュー。
もともとは料理人たちのまかないから始まり、裏メニューとして芸能関係者に愛され、長い年月を経て商品化され、今では、すずやの看板メニューになっている。

すずやの創業は1954年。
本日は、その三代目社長が登場する。

一時は拡大路線で、100店舗全国展開を狙っていた同社だが、現在は5店舗に絞って営業している。
しかし、その5店舗へわざわざ遠方から来るお客さんも多いという。
なぜ、拡大路線をやめたのか?

さあ…
株式会社すずや
代表取締役
杉山元茂様の登場です!

「役割分担を受け入れよう」

私が物心ついた頃から、両親は一生懸命店を切り盛りしていました。
そのため「次、継承するのは僕なんだ」と、幼い頃から感じていました。

跡を継ぐのを前提に、見聞を広げたいと両親に頼んでハワイ大学に留学もしました。
この時、世界中からあらゆる人種が集まるハワイ大学で、あらゆる人種・考え方の学生たちと接した経験は、今の仕事に役立っています。

伊勢丹で1年間修業し、すずやに入社しました。
様々なことを吸収して、自分の代では自分にしかできない事にたくさん挑戦してみたくて、勉強だと思ってあらゆる雑用を率先してやったつもりです。
そして父から社長を任され、引き継ぎました。
「お前の好きなようにやればいい」
これが、任された時に唯一言われた言葉でした。

私はすぐに拡大路線を打ち立てました。
『10年で100店舗』
周りの飲食店経営の仲間たちを見ていると、店舗を拡大して海外まで広げている人が輝いて見え、ずっと羨ましいと思っていたからです。
目標も決まり、全社員へ宣言し、早速行動に移しました。
しかし、店が増えれば増えるほど悩みは増え、社内の雰囲気も悪くなる一方でした。
本を読み、先輩経営者に相談しながら、掲げた目標のために日々神経をすり減らしたのですが、努力とは裏腹に新店舗がうまくいかないのです。

父には、ずっと言われていました。
「本当にお前がやりたい事なのか?そんなにあくせく働いて何になるんだ?」
しかし、途中で目標を諦めてしまっては自分の経営者としての技量が否定されるようで、目標だけを見ようと努力していました。
そんな時ふと「いったい、誰が幸せになるんだ?」と思ったんです。
そして、多店舗展開を諦めました。
今ある店舗で、数ある飲食店からすずやを選んで来てくださるお客様に、精一杯のサービスと食事を提供することこそが私の役割だと、心から思えるようになりました。
今では、すずやが全国展開していないことに誇りを持っています。

お客様、社員、関係業者様すべてが幸せになることだけを考えて、社長業をやっています。
私は会社の中で、人が幸せになることを率先してやる雑用係だと思っています。
効率や社会への影響を考えたら、もっと経営者として出来たこともあるかもしれません。
しかし、私自身の役割を考えたら、今のスタイルに行き着いたのです。
もし昔の私のように苦しんでいる方がいたら、是非ご自身の役割を考えてみてください。
必ず、どんな人にも役割はあると思います。

◆名代とんかつ新宿すずや
http://www.toncya-suzuya.co.jp/

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