日本の百貨店業界トップを突き進む企業を率いるスゴい人!

本日登場するスゴい人は、三越や伊勢丹など全国に百貨店を展開する三越伊勢丹ホールディングスを率いるスゴい人。

彼は大学卒業後、1979年に伊勢丹に入社し、紳士服の販売員からキャリアをスタート。
2003年には新宿本館メンズ館のリモデルオープンを成功させた。
執行役員となったのち、2008年3月、伊勢丹常務執行役員と三越取締役常務執行役員を兼任。
2009年6月に伊勢丹社長に就任。
2012年2月に三越伊勢丹ホールディングスの社長となった。

販売員からスタートし、現在全国約12,000人もの社員を率いる社長となったスゴい人は、どのような考えで仕事をしてきたのだろうか?

さあ…
株式会社三越伊勢丹ホールディングス 代表取締役社長執行役員
株式会社三越伊勢丹 代表取締役社長執行役員
大西洋様の登場です!

「人が大切」

もともと人と話すのが好きで、接客をしたいという気持ちで入社し、最初は紳士服の販売員からスタートしました。
いずれバイヤーになりたいという思いはあり、仕事も楽しかったので、一生懸命仕事をして周りよりも成果を出してはいましたが、決して常に出世が速かったタイプではありませんでした。

36年間勤めてきた中で、13年前のメンズ館の大改装の時には特に苦しい思いをしました。
私は紳士の営業部長としてこの改装の指揮を執っていましたが、上司と意見がぶつかってうまく行かず、もう辞めようかと寝ずに悩んだ事もありました。
しかし当時数百人の部下を抱えていて、彼らと働くことが私のモチベーションとなっていましたので、彼らのお蔭で頑張ろうと思い直すことができたのです。
自分の判断を信じて進めた結果もあり、改装を成功させることができました。

2009年に私が伊勢丹の社長職に就くことが決まった時は、周りの誰一人として私がなるとは思っていなかったでしょうし、私自身が一番驚きました。
いま振り返ってみると、私は、今までトップが気づいていないハッとするようなことをデータ化した根拠を示しながら意見してきました。
それが原因で上司とぶつかることもありましたが、結果として大きな成果に結びつくこともありました。
枠にはまった人間より、はみ出した人間の方が成果を出すためには向いているのです。
私は部長時代から外に出て業界と関係の無い人と会って色々なことを吸収し、勉強することを意識的におこなっていました。
今も、日頃から社員には「外に出て遊べ」と言っています。

伊勢丹の社長になってから通算して6年、色々な新しい試みに挑戦してきました。
今までの百貨店業界は横並びで物事を進めてきた感がありました。
私たちは業界の常識にとらわれず、あるべき百貨店の姿を大切にしたいと考えていますので、同業の方からは足並みを揃えていないように見えるかもしれません。
これらの取り組みは、まだ100%成果に結びついてはいませんが、手ごたえは感じています。

私は経営をするうえで「人」を最も大切にしています。
百貨店は狭い世界ですので、若いうちに外の空気を吸って戻ってきて、将来、会社を背負ってもらいたいと思い、若手の社員を積極的に他業種の企業へ出向させるなど、近年は人材育成に特に注力しています。
働いている人たちが、この会社にいて本当によかったと幸せに思え、皆が楽しく誇りを持って仕事をできる環境をこれからも作っていきます。
そうなれば、必ずお客様にもご満足いただけると信じています。

◆三越伊勢丹ホールディングス
http://www.imhds.co.jp/

◆著書『三越伊勢丹 ブランド力の神髄 』(PHP新書)
http://www.amazon.co.jp/dp/4569824374

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