【森 有一】世界で初めてソイルフリーのフイルム農法を確立したスゴい人!

森 有一

世界で初めて、土の代わりに水分を保持する血液浄化フイルムを用いた植物栽培技術(フイルム農法)を開発。
この農法では、止水シートを使って大地と隔離して栽培ができるので、土壌汚染の影響なく砂、コンクリートの上でも植物の栽培ができるだけでなく、農業用水の使用量も、従来の数分の一に抑えることができる。
しかもこのフイルムは細菌やウィルスなどを通さず養分や水だけを通す構造なので、農薬の使用量が大幅に減り、安全な食物を育てることができる。
又、そこで育てられた食物は、フイルムに起因する水分ストレスから糖度が高まり、美味しく栄養価が高くなるという。
日本各地、ドバイ、上海での高糖度トマトの生産、そして2009年には野口聡一さんが宇宙空間でハーブの育成に成功するなど、世界から注目を集めた。
イノベーションを起こす秘訣とは?
さあ・・・メビオール株式会社代表取締役社長 森有一様の登場です!

「農業革命」

私は長い間、東レ、テルモ、米国の会社で、人工血管や血液浄化に利用するフイルムの開発に没頭していました。
医療に関する仕事に携わるうちに徐々に医療の限界も見えてきました。
今日急増している癌、糖尿病、痴ほう症などの生活習慣病は、現在の医療技術では治療が難しい。
安全で、栄養価の高い食生活が重要であると分かってきました。
また、地球温暖化による土壌劣化、水不足、それによる食料不足が、世界的に深刻化してきました。
これらの問題を解決するために、医療用に開発してきたフイルム技術によって食物を育てることはできないかと考えたのです。
土は、場所、季節によって変わってしまうため、良い食物を育てる土作りには10年程かかってしまい、また、それを後継者に教えることも難しい。
土の役割を工業製品であるフイルムが果たせば、食料問題や農業が抱える問題を解決できると思ったのです。
今まで勤めていた会社を辞めてベンチャーを立ち上げ、フイルムの開発を始めた当初は、周りの人から「森さんは、いろんなフイルムの上に種をまいて植物を育てて頭がおかしくなったんじゃないか?」ってよく言われましたよ。
でも、そんな声には耳をかさず、何回も実験を繰り返していきました。
だって、世の中で初めてのことに取り組んでいたので、そんな反応が返ってきて当たり前ですよね。
実際にトマトがフイルムの上で生長し、収穫されたものを見て、だんだんと周囲の評価が変わっていきました。
しかも嬉しい誤算だったのは、フイルム上で生長したトマトは糖度が通常のトマトの3倍だったのです。
今では、フイルムトマト農場が全国で70箇所稼動していて、年間2000トン程度生産されています。
また、数年前にドバイの砂漠の真ん中で試験的にトマトを栽培し、ドバイのホテル、レストラン、スーパーで試験販売しました。
すごい人気でした。
中東の国々は農地は0.4%しかなく、特に新鮮で良質な野菜の確保にいつも頭を悩ませていたからです。
中東の国々は、砂漠でも、その地下にある石油が経済を支えています。
石油がない多くの砂漠地帯は、貧困と戦火に喘いでいます。
我々が開発したフイルム農業がその地域に経済的自立をもたらし、平和維持に貢献できれば、と考えています。
イノベーションというのは研究室の中で考えていても出てくるものでありません。
現場に出向いて手足を動かすことからイノベーションが生まれるんです。
まずは何でもやってみることが大切なんですね。

◆メビオール株式会社 
http://www.mebiol.co.jp/
※一部携帯では見られない可能性があります。

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少年誌のギャグ漫画に始まり、青年誌での本格派のストーリー物まで、
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1995年には第41回小学館漫画賞を受賞した。