京都で330年続くすっぽん料理専門店の伝統を守り抜くスゴい人!

創業330年、京都にあるすっぽん料理専門店「大市」
すっぽん料理の老舗としてこだわり食材を常に提供している。
浜松にあるすっぽん養殖業の老舗に大市専用の養殖場を保有し、50mプールで約410個分もの敷地で3年の歳月を重ねて育ったすっぽんは限りなく天然に近く、選びぬかれた「すっぽん」だけを京都へ配送し、調理されている。
川端康成、瀬戸内寂聴、志賀直哉など多くの作家に愛され、文学作品にも頻繁に登場している。
顧客や常連客は何代にもわたり、大市に通う各界の名士や大物政治家、海外からも多くの著名人が足繁く通っているという。
そんな老舗で生まれ育ち、継ぐはずではなかったお店を女将として継承することになった本日登場のスゴい人は、どんな思いでお店を守ってきているのだろうか。
さあ・・・大市 女将 青山美和子様の登場です!

「このままを守っていきたい」

人からよく「すっぽん料理を沢山食べられていいですね」って言われます。
確かに子供の頃はよく食べさせてもらいましたが、大人になってからは「自分で支払って食べて」と言われていましたので、そんなに食べていませんよ(笑)
実は、すっぽん料理は、今までにうちのものしか食べたことがないんです。
すっぽん料理を扱っているお店で食べようと試みたことがあるのですが、うちのお料理とは全然味が違って食べられなかったんです。
うちは、すっぽんだけで他のものは一切お出ししていません。
これは330年前の創業当時から変わらないんです。
このこだわりの味を子供の頃から食べていたので、よそのお料理を食べられなかったのかもしれません。
家業を継ぐなんて全く思っていませんでした。
両親からもそんな話は全くありませんでしたし、幼い頃から自由に育ててもらいましたね。
ところが、27歳の時に母が脳梗塞で倒れ、女将がいなくなって、私がやらざるを得なくなったのです。
母からは何も教わっていなかったので、なにもかもが初めてで一から始めました。
すべてお客様に育ててもらったと思っています。
お客様は先代からの常連さんも多く、お座敷に出始めた時は「おじょうちゃん」とか「おねえさん」と呼ばれていましたが、ある時から「おかあさん」とか「女将さん」と
呼ばれるようになったのです。
一人前として認めてもらえた事を実感し、その時は本当に嬉しかったです。
今では、接客は一番自分に合っていると思いますし、いつもお客様を笑顔でお迎えしたいと思っています。
よくいらしてくださるスペイン人のお客様が「私にとって世界一のレストランの味」とおっしゃってくださることもあり、本当に嬉しいです。
お客様から元気をもらっています。
330年間、創業当時の建物を補強しながら守り続け、料理の出し方も、全く変わらないスタイルでお出ししています。
この古い建物を見たいと言って来て下さるお客様もいらっしゃいます。
部屋数は7部屋のみですので、みなさんから「増やしたら」などとご意見を頂きます。
ですが、女将としてお客様すべてを把握できるのは7部屋まで。
大市をこのままどこも変えずに守っていきたいです。
「変わらない」という伝統の素晴らしさを残していきたいと思っています。

◆大市ホームページ
http://www.suppon-daiichi.com/
※一部携帯では見られない可能性があります。

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