“シュガー・ボイス”でジャズを日本に浸透させたスゴいジャズシンガー!

表現力豊かな歌唱と容姿の美しさで日本に女性ジャズ・シンガーブームを巻き起こしたスゴい人が本日登場する。
特にサラリーマンの間で絶大な人気を誇り、『ネクタイ族のアイドル』とも称された。
しかし、そんな彼女も、歌手になるまでは自分の声がずっとコンプレックスだったという。
彼女はどのようにして、コンプレックスを乗り越えたのか?
さあ・・・ジャズシンガー阿川泰子様の登場です!

「個性を大切に」

私の家は他の家に比べてかなり個性的だったと思うわ。
でも、そのことに気付いたのは、湘南からよそに引っ越してから。
それまでは、外国人もたくさん住んでいる湘南っていうオープンな土地柄もあって自分の家族が変わっているとはまったく気付かなかったの。
たとえば、お弁当にしても母に持たされていたのはリンゴとナイフとチーズとクラッカー。
引っ越しした先では、周りの友達から
「うわ、何その弁当??」
なんて言われて、ずいぶんからかわれたわ。
でも、逆に
「何でみんなは同じお弁当なの?」
って不思議に思っていた。
きっとこの頃から、自分の考えをはっきりさせて人とは違う個性を大事にして過ごしてきたのね。
私は声がものすごく変わっていると言われて、それがコンプレックスだったの。
女優を目指してオーディションを受けていた時も、
「声が大人っぽすぎる、それじゃ若い娘の役はできない」って落とされた。
オーディションを何度受けても同じ理由で落ちてしまう。
ある時、ジャズクラリネット奏者の鈴木章治さんのスタッフだった方が審査員で、
「君は最もジャズに向いた声をしている。だから、暇な時にジャズクラブに行って歌を覚えなさい。」
ってアドバイスをくれたの。
この一言がきっかけでジャズの世界へ。
私は音楽をきちんと習ったわけじゃない。
でも、歌は小さな頃から好きだったし、演じることも大好き。
たぶん、私の歌の中にある演劇のような要素が広く皆様に支持されてきたのかなと思います。
最初は否定されていた自分の声も、生かすところはあったのよね。
まだグラミー賞も受賞していないし、自分より凄い歌手の人はたくさんいるのよね。
私はまだその世界に行ってないわ。
だから成功を掴んだなんて思ってないわ。
今日もどこかで歌を歌っているし、私流のトレーニングもしている。
私は“動物のように”物事をとらえるの。
ずっと同じところでじっと考えているタイプじゃないの。
それよりも直感でパッとひらめいたことをするのが好き。
行動って大事よ。
考えてるだけじゃ何も始まらないからね。
思いついたら、やってみる。
この方が、ステキだったりするのよ。

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