【小笠原敬承斎】室町時代から続く由緒ある礼法を女性として初めて受け継いだスゴい人!

小笠原敬承斎

700年の伝統を誇る小笠原流礼法初の女性宗家が本日登場する。

室町時代から脈々と受け継がれてきた「礼法」と向き合うたびに、日本文化に対する奥深さを実感したという。

礼法において大切なことを披露していただきましょう。

さあ・・・小笠原流礼法宗家、小笠原敬承斎様の登場です!

 

「時宜によるべし」

先代は、祖母の弟に当たるため、学生時代は小笠原流礼法の宗家を継ぐということは考えたことがございませんでした。

20歳のころ、自分の英語力を試してみたいという理由でイギリスに留学をいたしました。

そこで、様々な国から留学している生徒たちが自己紹介を兼ねて、自国の文化を紹介する機会がありました。

あるタイの留学生が目をキラキラと輝かせながら、料理を振舞ったり、舞を披露したりしていました。彼には、自国文化に対する自信と誇りがあったのです。

それに比べ、当時、私は日本の文化についての知識も誇りもそれほど持っておらず、反省の念を抱きました。

自国のことを知らず、海外の文化ばかりに興味を持っていた自分に恥ずかしさを覚えたのです。

イギリスから帰国後、小笠原流先代のもとで礼法について基礎から徹底的に学ぶことになりました。

1日に7〜8時間古文書を読み、その根底にある意味を先代が指導してくれました。

その当時は、古文書をどこに行くにも持ち歩いていました。父から「旅行に行く時ぐらいは家に置いてきてはどうか」と言われた程です。

しかし、強制されて古文書を持ち歩いていたわけではなく、読み解くにつれて、礼法そのものが好きになり、学びたい気持ちが高まりました。

先代は私が30歳の時に急逝したため跡を継ぐことになりました。

その直後、地方の門弟や身重の門弟までもが「頑張ってください」と励ましのことばを伝えに尋ねてきてくれました。

『温かいこころを持つ人々が支えてくれている』と実感し心底から感謝いたしました。

礼儀作法は女性のためにあるものと考えられがちですが、室町時代、教養に乏しいとされた武士たちの中で確立され、小笠原流は広まっていきました。

礼儀作法は、人間関係を円滑するための潤滑油です。その根底にあるのは相手を大切に思う「こころ」です。

古文書の多くの文末には『時宜によるべし』と記されています。「こうでなければならない」と決まっているのではなく、時・場所・状況に応じた自然な振る舞いが最も大事なのです。

今後も、男女問わず、日本人の「こころ」と「かたち」を一人でも多くの方に伝えてまいりたいと思います。

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